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玉人 2009年12月19日更新
二個
高(その一)6.3(その二)7.0
商あるいは西周時代(紀元前13~8世紀)
Two jade figures.
うすい半透明の緑色の玉を丸彫りしたもの。
(その一)三日月形のまゆ毛は1本1本彫られ,目は大きく表わされる。頭には,横方向の鋸歯文帯が表・側・裏にめぐる帽子をかぶせている。手は腹の前であわせ,指を1本1本表現する。袍状の筒袖長安を肩からかけており,裏面の腰のところにはベルト状に鋸歯文が描かれる。基部には小さな円孔があき,何かに差し込んだらしいことがわかる。
(その二)顔には,小さな細長い目,大きく平らな鼻,横一文字の口が表わされ,頭頂部の髪は密な細線で彫られている。結髪は双髻になり,耳のうしろで直角に曲がって垂れる。
体部は柱のように丸く,上半身は服の表現がみられないので裸なのであろう。下半身はスカート状のものを纒い,平行線で垂直に下がる襞を表現している。裏面の腰のところにはやはりベルト状に鋸歯文が描かれる。全体的に線の繊細さに欠けるところがある。
以上2点の年代を考える上で,河南省洛陽市の東郊外にある墓(西周時代)より出土した高さ7cmの玉人が参考となる。全体の形状は玉人(その二)に似ており,纒っている服は玉人(その一)に似ているので,両者の要素をあわせ持っているといえよう。他に類例として,ウインスロップ蒐集玉人がある。出所:大英博物館所蔵日本・中国美術名品展
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