考古用語辞典 A-Words

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銀製人物花唐草文合子 2009年12月25日更新

銀製人物花唐草文合子

【和:ぎんせいじんぶつはなからくさもんごうす
【中:Yin zhi ren wu hua tang cao wen he zi
宋・遼・金・元|金銀・玉器|>銀製人物花唐草文合子

一合
径22.3
宋時代(12世紀)
Lacquered box decorated with silver sheet with flgure and floral scroll design.
大英博物館蔵
 中国において,金銀器が貴紳たちの間で日常用具として盛んにもてはやされるようになったのはやはり,唐時代になってからのことではないかと思う。唐時代の全銀器の遺品は世界のいたる所に散在し,その数ちかなりあるといってよいが,宋・元時代の金銀器となると,その作品の量は極端にすくなく,この合子はそれ自体価値のある遺品といえるてあろう。いまは蓋と身の一段分,そして懸子が1枚遺こっているのみであるが,元来はいくつかの重ねをもった合子であったと思われる。だた,底をもつ最下部が欠失しているために,もとの完全な姿を知ることはできない。蓋・身・懸子はともに木胎で,それに銀板を被せて作ってあり,身にはかなり高い立ち上りをまわしている。そして,それぞれの表面は楼閣人物・四季の花・香草文といった種々の文様でぎっしりと埋め尽されており,それはまるで空間恐怖を思わせるほどである。そういった点で,この作品には元時代の工芸感覚に通じる面がすでに潜在しているようにも思えるし,文様や技法などいろいろな点において興趣のつきない作品である。出所:大英博物館所蔵日本・中国美術名品展
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