名称: 「鉄道と花巻―近代のクロスロード―」花巻市博物館
日時:2021年6月26日~2021年8月29日
開館時間:午前8時30分~午後4時30分
入館料:一般350円、高校生・学生250円、小中学生150円。
住所:〒025-0014岩手県花巻市高松第26地割8-1
TEL:0198-32-1030
URL:花巻市博物館
花巻に鉄道が延伸したのは、1890(明治23)年。東北本線開通(上野―盛岡間)や花巻駅開業に始まり、同駅を起点とした岩手軽便鉄道、花巻電鉄が誕生し、交通網が発達。本県初のターミナルへと成長した。
今展は「花巻近代鉄道史の夜明け~東北本線~」「内陸から沿岸へ~岩手軽便鉄道~」「温泉へ行こう~花巻電鉄と新温泉~」など5章構成。写真や絵、図、絵はがき、切符など多様な資料176点が並ぶ。
このうち「花巻近代鉄道史―」では、同館所蔵の「花巻駅長舎之図」(明治22、23年)や「花巻駅停車場図面」(明治30年代)のほか、個人所蔵の東北本線時刻表(明治時代)などを公開。同駅舎や停車場の設計を手掛けた宮澤猪太朗(1848~1912年)についても伝えている。
序章では、鉄道が導入される前に物資の主要な輸送手段だった「舟運」の歴史にも触れている。
テーマ展に合わせて同館では、同市の材木町公園に保存、展示されている花巻電鉄の車両「デハ3」の一部を、ほぼ実物大に再現した模型を設置。市内の児童(10)は「花巻電鉄については、4年生の時に社会科で習った。模型は本物みたい。幾多の苦労や困難があって今の鉄道まで発展したのだと知ることができた」と、興味深げに見入っていた。
同館学芸員の小田島智恵さんは「現在は当たり前のように交通の便が良い花巻だが、その歴史まで理解している人は少ないのではないか。花巻は実はすごい所なのだと知ってもらいたい」と来館を呼び掛ける。
関連行事として、17日午後1時30分から講演会が行われる予定で、釜石市世界遺産課の森一欽課長補佐が「釜石鐵の鉄道~内陸から海へつなぐ鉄路~」と題して話す。31日には、小田島さんによる講座「岩手軽便鉄道と花巻」も開催する。
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