「洋画家倉田三郎のまなざし」たましん美術館

「洋画家倉田三郎のまなざし」たましん美術館

名称:「洋画家倉田三郎のまなざし」たましん美術館
会期:2021年6月1日(火)~8月29日
開館時間:午前10時~午後6時(入館は午後5時半まで)
休館日:月曜日、祝日
入館料:100円
住所:〒190-8681東京都立川市緑町3-4 多摩信用金庫本店1F
TEL:042-526-7788
URL:たましん美術館

 多摩を歩き、そして世界を旅した画家、それが倉田三郎(1902~92)です。
 彼は、小さなスケッチブックと筆記道具を常に携え、変わりゆく身近な風景、そして二度と訪れないであろう異国の風景を描き続けました。残された画家のスケッチは、数千枚にもなります。
 東京牛込区に生まれた倉田は、教師として東京府立第二中学校に赴任したのを契機に、立川に移り住み、その後小金井に定住しました。多摩で過ごした50年間を振り返って、倉田は次のように語ります。
「多摩地区もこの五十年間に急速に宅地化が進み、私の好みに合った風景や環境は変化壊滅を余儀なくされてきたようです。」「好むと好まざるとにかかわらず変貌する多摩であるならば、せめてその風致に強い関心をもって行かなければなるまいと思います。」
 この「風致」という言葉には、自然豊かな風景の持つ趣きといった意味合いがあります。たしかに倉田の描く風景画は、それが多摩の風景であれ、海外の風景であれ、美しい緑や爽やかな青空で見る者の心を癒してくれます。
 ただ、その膨大な数の風景画を通覧すると、風光明媚な自然の風景だけを描いたものはさほど多くはなく、そこには大抵の場合、民家や建造物、小さな人の姿などが描かれ、つねに人の気配を感じさせます。
 景色の中に溶け込むように、その土地で暮らす人々。彼らにそそがれた倉田のどこまでも穏やかなまなざしを、作品一点一点から感じていただければ幸いです。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「動き出す浮世絵展 TOKYO」寺田倉庫G1
  2. 特別展「答志島~古代から続く海民たちの島」鳥羽市立海の博物館
  3. 「うつす美 ─ 江戸時代の絵画学習」京都府京都文化博物館
ページ上部へ戻る