名称:「お殿様と狩野派 ―秋田藩主佐竹氏と藩絵師狩野秀水家」早稲田大学會津八一記念博物館
会期:2022年4月4日(月)~5月22日(日)
時間:10:00~17:00
会場:會津八一記念博物館 2階 グランドギャラリー
入館料:無料
住所:〒169-8050東京都新宿区西早稲田1-6-1 早稲田キャンパス2号館
TEL:03-5286-3835
URL:早稲田大学會津八一記念博物館
江戸時代の大名たちのお側には多様な職業の人々が仕えていました。絵師もその中の 1 つであり、彼らは「御用絵師」や「藩絵師」などと称されます。狩野派の絵師である狩野秀水求信(1773~1837)は、文化 2 年(1805)に秋田久保田藩第 9 代藩主・佐竹義和の藩絵師に召し抱えられた人物です。その後、藩絵師を世襲した秀水の一族は藩主佐竹氏に仕え、彼らが残した粉本・下絵などの絵画資料が今もその子孫に伝えられています(当館寄託、通称「狩野秀水家資料」)。
秀水は当時の一流文化人に囲まれていたことも注目されます。朝岡興禎による画人伝『古画備考』の有力な情報提供者である菅原洞斎は彼の実兄であり、白河藩主・松平定信や谷文晁、屋代弘賢らと交わった人物です。また、主君である義和は芸術文化に深い関心を示した藩主でしたが、それは秋田蘭画の絵描きとして知られる父・佐竹曙山(第 8 代義敦)からの影響も考えられるでしょう。
「狩野秀水家資料」について、当館では 2018 年より詳細な調査を実施しました。その中で、秀水求信やその子孫である秀玉、秀元貞信、秀水義信、あるいは秀水の生家である菅原家の絵師たちが、主君の要望にいかに応えてきたのか、その仕事の実態が見えてきました。一般的に狩野派の画技学習における重要性が注目されることの多い粉本資料について、本展覧会では「お殿様と絵師の関わり」という新たな着眼点から探ります。
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