名称:「東北画は可能か? —千景万色―」原爆の図丸木美術館
会期:2022年4月16日(土)~2022年7月3日(日)
開館時間:9:00〜17:00、4月26日から5月8日は無休
開館時間:09:30 〜 16:30
休館日:月曜日 月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
入場料:一般 900円、中学生・高校生・18歳未満 600円、小学生 400円、60歳以上 800円
会場:原爆の図 丸木美術館
住所:〒355-0076埼玉県東松山市下唐子1401
TEL:0493-22-3266
URL:原爆の図丸木美術館
「東北画は可能か?」という深い問いを発するプロジェクトは、2009年に東北芸術工科大学の日本画コース教員・三瀬夏之介と洋画コース教員・鴻崎正武によって立ち上げられた。2011年3月の東日本大震災に深くかかわる《方舟計画》は、その象徴的な作品と言える。このたび、原爆の図丸木美術館で「東北画は可能か?」展を開催するのも、20世紀の戦争の惨禍を象徴する連作絵画「原爆の図」を常設していることと無関係ではない。
「原爆の図」の共同制作者として知られる丸木位里と丸木俊は、一方で、各地の民話に関心を寄せて数多くの絵本を描き、とりわけ東北地方にはたびたび足を運んで、たくさんの風景画も描き残した。土地に根づいた人間のしたたかで豊かな暮らしと物語は、激動の時代を生き抜いたふたりの画家にとって、生涯の重要なテーマであった。その暮らしを奪われ断ち切られる不条理な痛みと悲しみも、またひとつの民話であったのだろう。
21世紀の東北に根ざした画家と学生たちの紡ぎ出す民話が、「原爆の図」のある美術館と接続する。この刺激的な試みは、亡き画家夫妻にとって、よろこばしい未来だったのではないかと想像する。そして現代を生きる私たちにとっても、それぞれの新たな問いが立ち上がる機会となることを願っている。
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