名称:コレクション展「そっくり!びっくり!現代アート・讃岐漆芸にみるリアリズム」高松市美術館
会期:2022年4月6日(水曜日)~7月3日(日曜日)
会場:1階常設展示室
休館日:月曜日(5月2日(月曜日)は開館)
開館時間:午前9時30分~午後5時
(ただし、特別展開催期間中(4月16日~5月29日)の金曜日・土曜日は、午後7時まで)
主催:高松市美術館
観覧料:
【一般】 200円(160円)
【大学生】150円(120円)
【65歳以上・高校生以下】無料
※( )内は20名以上の団体料金
住所:〒760-0027香川県高松市紺屋町10-4
TEL:087-823-1711
URL:高松市美術館
そっくり!びっくり!現代アート
私たちは五感の中でも特に視覚を重視し、目に映るものを真実として捉えがちです。しかし、見つめる対象は本当に見たとおりの実体を持っているのでしょうか?見誤り、見落とし、思い込みなどは日常茶飯事です。視覚はいともたやすく私たちを欺くのです。
このような視覚の構造に目をつけた画家たちは古今東西、様々な「だまし絵」を手掛け、見る者を欺き、楽しませてきました。視覚に挑戦するその姿勢は現代にも受け継がれ、光を用いて錯視効果を探求するライトアート、写真表現を用いて写実を極限まで追求するスーパーリアリズムなど、「現代のだまし絵」とでもいうべきユニークな視覚上の探求が繰り広げられてきました。
今回の展示では、戦後日本現代美術を中心とする14作家23作品により、写実や錯視を駆使して私たちの視覚と思考を刺激してやまない表現の数々をご紹介します。
讃岐漆芸にみるリアリズム
江戸時代に活躍した漆職人・玉楮 象谷たまかじ ぞうこくは、京都の寺社で南方や中国から伝来した漆器を見て研究し、蒟醤・彫漆・存清きんま ちょうしつ ぞんせいの3技法を讃岐の地に根付かせました。細かく正確な彫りを得意とした象谷は、堆朱や堆黒など彫漆作品を讃岐の特産品「讃岐彫」として京阪方面に送り出しました。
「讃岐彫」は象谷の子孫に受け継がれますが、明治40年(1907)頃にはその名手が次々と輩出されました。「百花園ひゃっかえん」の職長格・石井 磬堂いしい けいどう、磬堂の一番弟子となり後に重要無形文化財保持者に指定された音丸 耕堂おとまる こうどう、磬堂の二番弟子となり、彫りの仕上げをした鎌田 稼堂かまだ かどうらが身近な自然を題材に緻密で写実的な表現を展開しました。また、蒟醤で重要無形文化財保持者に指定された磯井 如真いそい じょしん、磯井 正美いそい まさみ、太田 儔おおた ひとし、山下 義人やました よしと、大谷 早人おおたに はやとは、それぞれの独創的な蒟醤の手法により、自然から得た題材を写実と抽象双方を織り交ぜながら表現し、緻密で気品あふれる名品の数々を残しています。
今回の展示では、讃岐漆芸の始まりから現代に至る代表的な13作家による38作品により、讃岐漆芸にみるリアリズム(写実)の系譜を辿ります。
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