名称:「札幌市制100周年記念事業「おおば比呂司 生誕100年祭」記念展~『歴史(とき)を旅して』未来を紡ぐ子どもたちに!」札幌三越
会期:2022年8月16日(火) ~ 2022年8月29日(月) ※最終日は午後4時終了【入場無料】
場所:本館9階 三越ギャラリー(A・Bギャラリー)
住所:〒060-0061 札幌市中央区南1条西3丁目-8
TEL: 011-271-3311(代表)
URL: 札幌三越
この度、札幌市制100周年の記念事業の一環として、札幌市出身の漫画家で画家の故・おおば比呂司(1921年~1988年、享年66歳)の生誕100年を祝った回顧展を開催いたします。昭和30年代から50年代にかけて漫画といえば「一コマ漫画」が主流でした。この「一コマ漫画」で多くの国民に愛された漫画家のひとりがおおば比呂司です。おおば比呂司の描く作品は、週刊誌や本の挿絵をはじめ、全日空の機内誌「翼の王国」の表紙絵、時刻表の表紙、お菓子など食品の商品パッケ-ジ、テレビCMなど多くの分野で起用され、当時の国民で「おおば比呂司」の名を知らない人はいませんでした。彼が好んで描いた飛行機や食べ物、人物画からは、ほのぼのとした温かさがにじみ出ていて、見る人の心を和ませるという不思議な力を持っていました。そして、それを描く作家本人もユ-モアたっぷりの性格で、多くの人から愛される存在でした。おおば比呂司というひとりの人間をはぐくみ、作品の原点ともなったのは北海道の大自然です。本展は『歴史(とき)を旅して』というテーマで、晩年オランダで過ごした『ヨーロッパの風景』と『食の風景』の2つのシリーズで、ほのぼのとした作品を一堂に展覧いたします。また会場では、おおば比呂司がパッケージのデザインをした各食品メーカーの商品からオリジナルのアートグッズ、また新作のデジタル版画なども展示・販売いたします。どうぞこの機会に、北海道のおおらかさを愛し続けたおおば比呂司のせかいをお楽しみください。
おおば比呂司(本名:大場博司)
1921(大正10)年、札幌市生まれ。幼少より画才を現す。兵役ののち、北海道新聞社に入社し、図案課に籍を置く。この時期に多忙なカット、挿画描きの明け暮れは、おおば漫画の原点となる。1958年上京。折りからの週刊誌ブームにのり、たちまち斯界の寵児となる。その速描きとアイデアの卓抜さは、ある人をして輪転機といわれる。しかし画風はどこまでもほのぼのとして温かく、あたかも水鳥の水面をゆうゆうとすべるさまにも似ている。そして水面下では、あわただしく細心に水をかく努力の人であった。1982年、家族をともなってオランダに移住。風車、運河、雲、飛行機、街なみ、そして人間を、おおらかに愛しんだ画家の眼は、どこまでも広くやさしい。1988年8月没、享年66歳。
漫画家・画家として、幅広い分野で活躍
幼少時は内気でおとなしい性格でしたが、絵の才能はずば抜けていました。オリジナル漫画を描いてはクラスの人気を集めていたのです。これが後の原点になったのはいうまでもありません。戦争を経て、北海道新聞社図案課(現デザイン課)に入社。そこでカット絵や挿絵描きに明け暮れました。スピードと新鮮さを求められる新聞社。おおばのアイデアの卓抜さと早描きは周囲から“輪転機”と称されるほどでした。
忙しい日々の中、漫画家としても活動し始めます。1951(昭和26)年と1956(昭和31)年には登竜門である二科展漫画部に入選。プロの道が拓けました。1958(昭和33)年北海道新聞社を退職してフリーに転身。とうとう一念発起して上京します。 当時の週刊誌・漫画ブームも重なり、やなせたかしや手塚治虫、石ノ森章太郎、藤子不二雄など、名だたる漫画家たちと並び、瞬く間に時代の寵児となったのです。特に、独特のタッチとユーモアあふれる作風が大衆に好まれました。プロとして成功後は精力的に作品を発表します。
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コメント (1)
おおば比呂司さん知らなかった。