名称:若佐慎一 「魚行水濁鳥飛毛落」kudan house
会期:2023年2月10日(金)~2023年2月16日(木)
事前予約制
開館時間:12:00 〜 19:00
入場料:無料
会場:kudan house
住所:〒102-0073 東京都千代田区九段北1-15-9
URL:kudan house
若佐慎一(1982年広島生まれ)は大学で日本の伝統画法を学び、龍や鳳凰、獅子や⻁など幻獣を題材とする大和絵に現代性を加えた作品を発表してきました。大和絵の特徴である主観的かつ平面的に表現する手法が、現代における漫画やアニメ、ゲームと類似することに注目し、日本で生まれ育った作家として日本の風土、気質をどう解釈し時代と対話していくかを考え、創作活動を続けてきました。
これまで発表してきた「招キ猫」「狛犬」などの絵画、漆や金箔を用いた彫刻に加え、2022年9月に落合陽一と開催した二人展では家具を制作する際に出る端材を使った彫刻を発表しました。多彩でPOPな現代アートから華美な装飾を排除した民藝にも通じる木彫まで、絵画と彫刻を往来しながら表現の幅を広げています。
本展では日本に古くからある表現手法を踏襲しつつ、新たな試みとして彫刻と絵画の間ともいえる「Sculptural Painting」シリーズと、群像としての肖像彫刻を発表します。「Sculptural Painting」シリーズは檜、杉、欅などからモチーフを削り出し、ペインティングした表面をヤスリで擦り出します。背景をなくすことで、作品のモチーフと鑑賞者が同じ空間を共有することになります。肖像彫刻はあえて荒く掘り出した作品群で、表情や容姿は観る人の想像に委ねる木彫となります。いずれも、若佐が考える日本の不二性(物事を二分しすぎない、幽玄の体感を大事にする感覚)に焦点を絞り、テクスチャーを重視し造形した作品になります。
※タイトル「魚行水濁鳥飛毛落(うおゆけばみずにごりとりとべばけおつ)」について
禅語。魚が泳げば水は濁り鳥が羽ばたけば羽が落ちるように、人の行動、芸術の活動も痕跡として未来へ繋いでいくものと考え、本展覧会のタイトルにしました。
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