「海を渡った画家たち」軽井沢現代美術館

「海を渡った画家たち」軽井沢現代美術館

名称:「海を渡った画家たち」軽井沢現代美術館
会期:2023年4月27日(木)〜2023年11月23日(木・祝)
会場:軽井沢現代美術館
時間:10:00〜17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日:火曜日 水曜日 
   ※ただし、GW、祝日・夏期は無休
観覧料:大人 1,000円
   65歳以上・大高生 800円
   中小生 500円
   未就学児 無料
住所:〒389-0111長野県北佐久郡軽井沢町長倉2052-2
TEL:0267-31-5141
URL:軽井沢現代美術館

「91 h.dec 1991」1991年 キャンバスにアクリル 90×72cm 田中敦子
「91 h.dec 1991」1991年 キャンバスにアクリル 90×72cm 田中敦子

テクノロジーの飛躍的な進歩により、人々の暮らしはあらゆる制約から解放され、近年では「ボーダーレス化」「グローバル社会」といった言葉がごく身近な共通言語となりました。
一方アートの世界においても、新しい様式が一つひとつ歴史に刻まれるごとに、ハイ・アートとロウ・アート、あるいは「絵画」「彫刻」「建築」「演劇」などの技法による区分は曖昧化し、作り手の創造性やコンセプト自体を重視する現代美術が次第に形づくられていったのです。
今展では、私たちを取り巻く世の中の在り方を踏まえつつ、「境界」をキーワードに軽井沢現代美術館の所蔵作品を再考します。絵画や彫刻に留まらず、ハイブランドとのコラボレーションによってファッションの世界にもその名を轟かせる草間彌生。プランの構想段階に当たる平面・立体作品から、公共空間を舞台にした建築要素の強いインスタレーションまで、制作過程そのものを総合的に作品と呼ぶ川俣正。純粋な芸術性をも兼ね備えたインテリアの可能性を追求し、デザインとアートの垣根を問い直した倉俣史朗。戦後の困難な時代にあえて海を渡り異国で芸術に没頭した画家と、先進的な素材や技術を用いて革新を求める現代作家らによる実に多様な造形は、国籍や性差、伝統など様々なプレッシャーに抗い既成概念に立ち向かおうとするひたむきさに包まれています。
ひとりのアーティストが特定の枠に縛られずに豊かな表現を見せる様は、私たちが何らかの壁を乗り越えようとする時の希望となり、抱くストレスや戸惑いをかつての画家たちの葛藤に重ね合わせ共感することもできるでしょう。また、時に色や線は画家の意図を離れ、格差やマイノリティなどの社会問題を想起させるかもしれません。新しい扉を開こうと「脱境界」に挑むことで、依然として消えざるいくつもの「境界」の存在を再認識させられる。アートならではの方法で永遠に途切れることのないパラドックスを映し出す20名による秀作を、どうぞごゆっくりご観覧くださいませ。
◆ 出展作家
アイオー、青木野枝、荒川修作、井田幸昌、今井俊満、オノ・ヨーコ、金沢健一、川俣正、草間彌生、塩見允枝子、田中敦子、堂本尚郎、名坂有子、奈良美智、名和晃平、東恩納裕一、福島秀子、水戸部七絵、宮脇愛子、ロッカクアヤコ (五十音順) 他

「Untitled」2006年 キャンバスにアクリル 227.6×146.2cm ロッカクアヤコ
「Untitled」2006年 キャンバスにアクリル 227.6×146.2cm ロッカクアヤコ
「レインボー」キャンバスにアクリル 162.1×139.3cm アイオー
「レインボー」キャンバスにアクリル 162.1×139.3cm アイオー

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「動き出す浮世絵展 TOKYO」寺田倉庫G1
  2. 特別展「答志島~古代から続く海民たちの島」鳥羽市立海の博物館
  3. 「うつす美 ─ 江戸時代の絵画学習」京都府京都文化博物館
ページ上部へ戻る