「コレクション展 第1期 特集:新収蔵作品のご紹介」岩手県立美術館

「コレクション展 第1期 特集:新収蔵作品のご紹介」岩手県立美術館

名称:「コレクション展 第1期 特集:新収蔵作品のご紹介」岩手県立美術館
会期:2023年4月28日(金)~2023年7月9日(日)
開館時間:9:30 〜 18:00
休館日:月曜日 月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
入場料:一般 410円、大学生 310円、高校生以下・障害者手帳提示と付き添い1名 無料
会場:岩手県立美術館
住所:〒020-0866岩手県盛岡市本宮字松幅12-3
TEL:019-658-1711
URL:岩手県立美術館

杉山功 《SANTUARIO No.343》 2012年
杉山功 《SANTUARIO No.343》 2012年

岩手県立美術館では、明治から現代にいたる岩手ゆかりの作家たちの作品を収集し、季節ごとに年4回展示替えを行いながら、常設展示室、萬鐵五郎(よろず・てつごろう)展示室、松本竣介(まつもと・しゅんすけ)・舟越保武(ふなこし・やすたけ)展示室の3室でコレクションを公開しています。
今期の展示では、令和4年度の新収蔵作品をご紹介します。
初収蔵作家の前川直(まえかわ・ただし)、杉山功(すぎやま・いさお)、ミゲル・アウジーリは、戦後岩手で数多くの美術家を輩出した、岩手大学教育学部特設美術科(1955~2000年)と縁の深い人々です。前川直は1969(昭和44)年に同科の教官となり、絵画や版画の指導を担当。1988(昭和63)年に59歳で急逝するまで、後進の育成に尽力しました。自身の制作では、絵画、彫刻、版画、デザインなど、幅広いジャンルを手掛けていますが、今回収蔵したのは、前川の代表作として知られるペン画の作品です。未知の植物を思わせる精緻なペン画は、彼が手掛けた書籍の装幀にもたびたび用いられ、吉行淳之介(よしゆき・じゅんのすけ)の著作は、特に重要な仕事として位置付けられます。
杉山功とミゲル・アウジーリは、教育学部と長年学術交流を行っている、イタリア、カッラーラの国立美術アカデミーで学んだ石彫家で、制作実習や国際シンポジウムの開催などを通じて、彫刻を学ぶ学生たちの指導に携わりました。自然と文明の関係性が象徴される杉山の「SANTUARIO(聖域)」シリーズ、古代文化への憧憬がうかがえるアウジーリの「Giardino Pensile(空中庭園)」シリーズは、両者が岩手大学主催の「平泉国際交流展」(2008~2013年に開催)の招待作家として参加した折に、岩手で制作されたものです。石彫表現の多彩な魅力を伝えてくれる作品として、ぜひご注目ください。
このほか、舟越保武、橋本八百二(はしもと・やおじ)、奈知安太郎(なち・やすたろう)、照井榮(てるい・さかえ)、古関六平(こせき・ろくへい)らの新収蔵作品もご覧いただきます。新たな顔触れが加わり、さらに充実した岩手県立美術館のコレクションをお楽しみください。

前川直 《Mandala》 1976年
前川直 《Mandala》 1976年

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