名称:「出雲国の白隠・大雅・風外 – 往来する禅と書画 – 」松江歴史館
会期:2023年4月28日(金)~2023年6月25日(日)
開館時間:9:00 〜 17:00 初日は10:00から
休館日:月曜日 5月1日は開館
入場料:一般 500円、中学生・小学生 250円
会場:松江歴史館
住所:〒690-0887 島根県松江市殿町279
TEL:0852-32-1607
URL:松江歴史館
白隠慧鶴(はくいんえかく、1686-1768)は、江戸時代に臨済宗を中興した高僧として知られ、生涯をかけて民衆へ禅を広めることに尽力しました。禅の普及のために、たくさんの書画をしたためたことでもしられています。
白隠門下の中でも、十大弟子に数えられる2人の名僧が、出雲国で住職としてつとめていました。天倫寺(てんりんじ、松江市堂形町)7世の円桂祖純(えんけいそじゅん)と、永徳寺(えいとくじ、出雲市斐川町学頭)4世の葦津慧隆(いしんえりゅう)です。この2人がいたためか、松江や出雲には師・白隠の描いた画や書が多くのこっています。
そして白隠に禅を学んだ画家で、日本の文人画を大成したといわれる池大雅(いけたいが、1723-76)は、円桂と葦津を頼って出雲国へ訪れたといいます。両寺はじめ出雲地方には大雅の足跡が遺されています。
大雅が逗留したといわれている斐川の豪農・勝部家は、大雅のほかにも多くの文人墨客が滞在しました。その1人である曹洞宗の名僧の風外本高(ふうがいほんこう、1779-1847)は、勝部家につたわる大雅の書画に学び、当主の6代本右衛門尚賢(なおかた)からもてなされるとともに、文雅に親しむ知己となりました。また、尚賢のはからいにより、風外のために徳林寺(とくりんじ、出雲市斐川町坂田、現在は廃寺)が再興され、そこで当地の人々に禅の教えを説きました。なお、風外の薫陶を受けた勝部家7代栄忠(しげただ)は、明治初頭に松江城を取り壊しの危機から救った人物としても当地でよく知られています。
本展では、白隠、大雅、風外という当地ゆかりの3人による書画を展観し、松江や出雲での足跡や伝承などを紹介します。心ゆさぶる作品の数々をお楽しみください。
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