名称:「坂倉新平 - 単純で深いもの -」カスヤの森現代美術館
会期:2023年6月3日(土)~2023年8月20日(日)
会場:カスヤの森現代美術館
時間:10:00~17:30 (最終入場時間 17:00)
休館日:月曜日 火曜日 水曜日
観覧料:一般 800円
学生 600円(小学生は400円)
住所:〒238-0032神奈川県横須賀市平作7-12-13
TEL:046-852-3030
URL:カスヤの森現代美術館
坂倉新平は1934年に岐阜県羽島市に生まれ、東京の文化学院美術科に学んだ後、1963年からの18年間は活動の場をパリに移し制作と発表を行う。
パリを拠点にヨーロッパ各地を訪れ、心を動かされる様々な風景と出会い多くの作品を残しているが、中でもエーゲ海のパトモス島を訪れた事で誘起した作品は長きに渡り繰り返し制作されている。聖ヨハネがキリストの啓示を受け「ヨハネの黙示録」を記したと言うその島は、坂倉にとっても聖地として存在していたのだろう。
1981年に帰国、その後は 神奈川県の二宮町にアトリエを構え、身近な自然に身を置く中で樹木など新たな主題を見出している。
坂倉は生前、絵を描くことの内面的な基礎は寺で過ごした15歳までの幼少期に学んだことだと語っている。
五感を通じて感じることの大切さを寺での生活の中でごく自然な形で学び、身につけたことで築かれた精神的な支柱が後に画家として事物を捉える際の大きな力となったと考えられる。
また、造形的な面では制作活動の初期である19歳の時に同郷の先達、建築家-坂倉準三と出会い現代美術を客観的な視点から教授され、その教えが後の長期に渡るパリでの制作を通してより深く幅広いものになったと語っている。
物事を表面的に捉えるのではなく、目に見えないものも描こうとする姿勢、ともすると情緒的な表現に陥りやすい対象を画面上に構築的なアプローチで結実させ、シンプルな表現の中に非常に豊かな世界を感じさせる色や形。光、風、音…。絵画でありながら五感に響く作品は多くの人を魅了し続けている。
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