「柿衞文庫ゆかりの俳人 稲畑汀子と宇多喜代子 女性の時代の俳句 展」市立伊丹ミュージアム

「柿衞文庫ゆかりの俳人 稲畑汀子と宇多喜代子 女性の時代の俳句 展」市立伊丹ミュージアム

名称:「柿衞文庫ゆかりの俳人 稲畑汀子と宇多喜代子 女性の時代の俳句 展」市立伊丹ミュージアム
会期:2023年9月8日(金)~10月22日(日)
会場:展示室1・2
休館日:月曜日(9月18日・10月9日開館、9月19日・10月10日休館)
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
入館料:一般800(700)円 大高生600(550)円 中小生450(350)円
   ※( )内は20人以上の団体料金
   ※兵庫県内の小中学生はココロンカード提示にて無料
   ※伊丹市内在住の高齢者割引有(平日は60歳以上、土日祝は65歳以上)
主催:市立伊丹ミュージアム[伊丹ミュージアム運営共同事業体/伊丹市]
住所:〒664-0895 兵庫県 伊丹市宮ノ前2-5-20
TEL:072-772-5959
URL:市立伊丹ミュージアム

稲畑汀子のウェディングドレス
稲畑汀子のウェディングドレス

 「ホトトギス」を拠点に伝統俳句を主導した稲畑汀子(1931-2022)と現代俳句協会の名誉顧問である宇多喜代子(1935-)の俳句と生涯を資料でたどる展覧会を開催します。
 稲畑汀子は、祖父高浜虚子、父高浜年尾の影響により、俳句は幼少期から身近な存在でした。虚子が提唱した有季定型や客観写生、花鳥諷詠の俳句理念を守り、昭和62年に日本伝統俳句協会を設立。平成12年には虚子記念文学館を開館。創刊125年の歴史を持つ「ホトトギス」を令和4年2月に亡くなるまで支え続けました。そのほか俳句指導にも力を入れ、「ホトトギス」若手作家の育成の場である「野分会」の発足や甲南中学校での非常勤講師を20年以上続け、また『自然と語りあうやさしい俳句』のドイツ語版の刊行やバチカン大使館公邸で句会をするなど海外での活動も多く認められました。汀子は、子育てや俳句活動で多忙な日々をおくる一方、ゴルフや車の運転など趣味を楽しむ時間を作り、明るく生気に満ち溢れた活動を続けました。
 宇多喜代子は、昭和28年、18歳の時に遠山麦浪(「獅林」主宰)より俳句を学び、麦浪没後は、「獅林」を経て、同45年に桂信子が主宰する「草苑」に入会しました。同57年第一句集『りらの木』で現代俳句協会賞受賞、平成13年に第五句集『象』で俳壇最高の賞と評価されている蛇笏賞を受賞。また、平成20年に旭日小綬章を、同28年に日本芸術院賞を受賞し、令和元年に文化功労者となりました。喜代子は、「日本には四季があり、四季にしたがって衣食住がある。」と話し、『歳時記』を刊行するだけでなく、旬を味わう日本の食卓を伝え、さらに日本人の主食である米を追究するため、稲の発祥地といわれる中国の雲南省を何度も訪れました。
 稲畑汀子に関わる資料展示では、「ホトトギス」主宰の稲畑廣太郎氏の多大なる協力により、汀子の最晩年の俳句手帳やカレンダー、硯、筆、手鏡、腕時計など愛用の品々を公開します。また、宇多喜代子の展示資料では、愛用の包丁、中国雲南省でのスケッチブック、父から母へ宛てた軍事郵便、片山桃史の研究資料、そして柿衞文庫で開催した桂信子賞の関連資料なども合わせて紹介します。
 女性の活躍が難しかった時代に模索を重ね、俳壇を代表する俳人となった両人の道程をたどるとともに、(公財)柿衞文庫における活動も紹介いたしますので、どうぞお楽しみください。

桂信子賞授賞式の宇多喜代子の着物
桂信子賞授賞式の宇多喜代子の着物
高浜虚子筆汀子あて葉書
高浜虚子筆汀子あて葉書
「女性俳句」創刊号
「女性俳句」創刊号
中国雲南省の調査メモ
中国雲南省の調査メモ

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る