名称:「大名家の茶道具 ―細川三斎、片桐石州から柳沢尭山まで―」湯木美術館
会期:2023年9月1日(金)~2023年12月10日(日)
開館時間:10:00 〜 16:30
休館日:月曜日
9月18日、10月9日は開館
9月19日、10月10日、10月17日は休館
入場料:一般 700円、大学生 400円、高校生 300円
会場:湯木美術館
住所:〒541-0046 大阪府大阪市中央区平野町3-3-9
TEL: 06-6203-0188
URL:湯木美術館
本展では武家の茶に注目し、大名家にゆかりのある茶道具を中心に展示いたします。
江戸時代初期、古田織部(1543~1615)や細川三斎(1563~1645)といった利休の高弟や、織田有楽(1547~1621)らによる、わび茶から展開した武家の茶(大名茶)の流れが生まれます。ヒツミ(歪み)・ヘウケモノ(剽げ者)という表現から想像される、「黒織部沓形茶碗」のように斬新で大胆なデザインを特徴とする茶陶があらわれるのも、織部の活躍した時期と重なります。筑前福岡藩の藩窯として開窯した高取焼では、当初は素朴な作行きでしたが、「高取焼沓形茶碗」のように織部焼に範を求めたような、豪快な作風の茶陶を作るようになりました。
「大井戸茶碗銘対馬」は、対馬藩主の宗家に伝来したことに由来します。大井戸茶碗のなかでも代表的な作であり、独占的に対朝鮮貿易を行っていた対馬藩ならではの一碗です。また「御本茶碗銘時しらぬ」は、江戸時代前期に対馬藩が、朝鮮半島にて運営した釜山窯で作られた茶碗です。
大和小泉藩2代藩主・片桐石州(1605~73)は千家の茶を学び、4代将軍徳川家綱の茶道師範となりました。小堀遠州のいわゆるきれいさびに対し、石州は大名茶においてわびの茶風を強めた人物として知られており、「石州筆野村休盛宛書状」(後期展示)は、利休作竹一重切花入の鑑定を依頼された返事が記され、石州門下や石州の茶に影響された茶人たちが諸藩で活動する様子の一端が見えてきます。
上記の作品のほか、紀州徳川家伝来「黄瀬戸建水銘大脇指」、芸州浅野家伝来「黒大棗利休在判」(後期展示)、柳沢尭山所持「古染付山水図芋頭水指」など、箱書や添状などから武家が旧蔵したことがわかる茶道具をはじめ、開窯や製作に大名家が影響を与えた作品など、前・後期あわせて約40点を陳列いたします。
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