「どうぶつ と はなし-大曽根俊輔 乾漆彫刻展」太田市美術館・図書館

「どうぶつ と はなし-大曽根俊輔 乾漆彫刻展」太田市美術館・図書館

名称:「どうぶつ と はなし-大曽根俊輔 乾漆彫刻展」太田市美術館・図書館
会期:2023年10月14日(土)~2023年12月24日(日)
会場:太田市美術館・図書館
時間:10:00~18:00 (最終入場時間 17:30)
休館日:月曜日、10月31日、11月28日
観覧料:500(400)円
   ※( )内は20名以上の団体および太田市美術館・図書館カード、ふらっと両毛 東武フリーパスをお持ちの方。高校生以下および65歳以上、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの方とその付添人1人は無料。おおた家庭の日(11月5日、12月3日)は中学生以下の子ども同伴の家族は無料。10月28日(土)は、群馬県民の日につきどなたでも無料
住所:〒373-0026群馬県太田市東本町16番地30
TEL:0276-55-3036
URL:太田市美術館・図書館

《アデリーペンギン》 2021年 脱活乾漆/漆、麻布、ガラス玉、色漆、檜、杉 写真:吉江 淳
《アデリーペンギン》 2021年 脱活乾漆/漆、麻布、ガラス玉、色漆、檜、杉 写真:吉江 淳

本展は、「どうぶつ と はなし」をテーマに、大曽根俊輔の乾漆彫刻を紹介します。大曽根が動物たちと向き合い、「はなし」を重ねることで生まれる個体としての表現を展示室に展開します。
重ねられる「はなし」とは、作家による緻密な観察に反映される動物たちとの「はなし」、そして、動物たちの周りにいる人々からの、動物をめぐる「はなし」です。その双方によって、作品は立体的に作り上げられています。
また、技法と素材の面から見れば、乾漆という伝統的な手法を用いていることも、大曽根作品に特有の魅力につながっています。体温が伝わってきそうな肌、肉の張り、たるみの質感は、塑像と彫像の要素をあわせ持つ乾漆が得意とする表現であるといえます。こうした作品を「はなし」とともにご覧いただくことで、身近にいたり動物園で見る動物たちに対する意識、かかわり方も変わってくるかもしれません。
また本展では、地域にも美術館・図書館の活動を拡げ、若い世代に一歩踏み込んでアートに親しんでもらうことを目的に、太田市立北の杜学園9年生※1の皆さんと連携事業を展開。大曽根が動物に対するのと同じように、生体動物を前にしたデッサンを生徒の皆さんにも経験してもらいました。彼ら彼女らのとらえた動物たちも展示室に集まります。
数々の「はなし」によってもう一つの身体を得た動物たちを、ぜひご覧ください。
※1 太田市立北の杜学園:群馬県内初の施設一体型の義務教育学校として2021年4月に開校。前期課程(小学校段階)と後期課程(中学校段階)の児童・生徒の皆さんが通学している。9年生は中学校3年生に相当。

《キリンガンバ》 2020年 木心乾漆/胡桃、漆、麻布、色漆、ガラス玉 写真:吉江淳
《キリンガンバ》 2020年 木心乾漆/胡桃、漆、麻布、色漆、ガラス玉 写真:吉江淳
《オオサンショウウオ》 2021年 木心乾漆/桜、漆、麻布、色漆、ガラス 写真:吉江 淳
《オオサンショウウオ》 2021年 木心乾漆/桜、漆、麻布、色漆、ガラス 写真:吉江 淳
《アルダブラゾウガメアップルさん》 2017年 脱活乾漆/漆、麻布、色漆、檜、杉、ガラス 写真:吉江淳
《アルダブラゾウガメアップルさん》 2017年 脱活乾漆/漆、麻布、色漆、檜、杉、ガラス 写真:吉江淳
《ホルスタイン黒光さん(立)》 2019年 木心乾漆/胡桃、漆、麻布、色漆、榧、瑪瑙、象牙 写真:吉江淳
《ホルスタイン黒光さん(立)》 2019年 木心乾漆/胡桃、漆、麻布、色漆、榧、瑪瑙、象牙 写真:吉江淳
《キリンミモさん(下図)》 2023年 紙、鉛筆 写真:吉江淳
《キリンミモさん(下図)》 2023年 紙、鉛筆 写真:吉江淳

大曽根俊輔 OSONE Shunsuke  乾漆彫刻家
1978年、神奈川県出身。武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科木工専攻卒業、東京藝術大学大学院美術研究科文化財保存学専攻修了。大学院修了と同時に京都にある公益財団法人 美術院 国宝修理所に入所。国宝、重要文化財に指定されている仏像彫刻の修理に携わった。その傍ら、2009 年から動物彫刻の制作を始める。以降、乾漆彫刻の技法を主に用いて動物を主題にした制作をおこなう。2015 年、国宝修理所を退所し作品制作に専念する。
これまで、京都、大阪、長野を中心に個展を開催。
作家Instagram https://www.instagram.com/shunsuke_osone/
乾漆彫刻とは?
ウルシの木から採れる樹液と麻布を主な材料にして立体像を制作する技法。有名な乾漆彫刻に興福寺(奈良県)の《阿修羅立像》(国宝/天平6(734)年)がある。人や動物の柔らかな感じを表現するのに適した技法で脱活乾漆と木心乾漆の2種類がある。
脱活乾漆(だっかつかんしつ):粘土などで原型を作り、麻布を漆で貼り重ねてから中の型を抜く。心木を入れ、張り子状になったものへ、また漆を重ね細部を仕上げていく。(《阿修羅立像》はこちらの技法)
木心乾漆(もくしんかんしつ):だいたいの形を木で彫り進め、細部を漆で仕上げる。中の木は抜かないため木彫の強さと漆の柔らかさで表現できる。

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