「融合する工芸-コレが答えだ-」セイコーハウス銀座ホール

満田晴穂×彦十蒔絵 若宮隆志 「自在大雀蜂〈女王螺鈿帳台〉」 (w5.5(本体)/13(帳台)× d4(本体)/15(帳台)× h3(本体)/4(帳台) cm)

名称:「融合する工芸-コレが答えだ-」セイコーハウス銀座ホール
会期:2023年11月9日(木) 〜 2023年11月19日(日)
開館時間:10:30~19:00(最終日は17:00まで)
会場:セイコーハウス銀座 6階 セイコーハウス銀座ホール
住所:〒104-8105 中央区銀座4丁目5-11
TEL:(03)3562-2111(代表)
URL:セイコーハウス銀座ホール

小黒アリサ×貝島佐和子×笹井史恵×若杉聖子
「アニミズムマーチ」
(漆 w30 × d16 × h13.5cm、磁器A w6 × d5 × h6.2cm、磁器B w6 × d6 × h5.5cm、磁器C w6.7 × d5.2 × h6.2cm、磁器D w6.2 × d4.2 × h6.4cm、磁器E w5.6 × d4.2 × h6.4cm、磁器F w6.2 × d5.5 × h6cm)
小黒アリサ×貝島佐和子×笹井史恵×若杉聖子 「アニミズムマーチ」 (漆 w30 × d16 × h13.5cm、磁器A w6 × d5 × h6.2cm、磁器B w6 × d6 × h5.5cm、磁器C w6.7 × d5.2 × h6.2cm、磁器D w6.2 × d4.2 × h6.4cm、磁器E w5.6 × d4.2 × h6.4cm、磁器F w6.2 × d5.5 × h6cm)

異なる分野の作家によるコラボレーションを試み、新しい工芸を生み出すことを目指した「融合する工芸」。和光では5年ぶり3回目となる展覧会を開催いたします。
今回は、漆芸、竹工芸、陶芸、金工、木彫、日本画、デジタルアート・建築の分野で活躍する8名が集い、お互いの素材と技を重ね合わせた独創的な作品を出品いたします。
プロジェクトの集大成として、工芸の歴史の新たなページを刻む今展をご高覧ください。
前﨑信也(京都女子大学 教授)
「融合する工芸」はこれで終わりです。
私たちが解散するということではありません。小さな工芸という世界の中だけの活動はもう終わり ということです。
2014 年の「融合する工芸」とは日本人が信じる「工芸」の常識を疑い、従来の仕組みから積極的にはみ出そうとする挑戦でした。今の我々には普通のことですが、当時は分野の異なる工芸 アーティストのコラボレーションは新しいことだと評価されました。
2016年にはフランス人の金箔造形アーティストが参加。運輸システムの発達のおかげで制作途中の作品を安全に素早く送れる。「工芸」とは社会の進歩と一体となって発展するのだと、はっきりと認識するようになりました。
デジタルアーティストの貝島佐和子さんから、伝統的な技術の足し算以外の方法を提案されたのが2018年です。「工芸」の世界に属さないアーティストとの初コラボレーションは、新しい方法は 出尽くしたと思っていた我々に可能性あふれる泉の在処を示しました。
第4回「融合する工芸 −コレが答えだ−」が動き始めたのは2021年3月のアートフェア東京でのことです。会場で新しい可能性を捜索していたメンバーの目に留まったのが日本画家の田島周吾さん。その場で参加をオファーしました。
田島さんと貝島さんは「 融合する工芸」を確実に変質させました。我々の活動の目的は工芸作家の融合ではなく、分野を問わないアーティストの融合を意味するようになったのです。そして、誰からともなく出たのが「工芸をやめよう」という声。
そうです。我々のプロジェクトの主眼は工芸の刷新ではなくなったのです。ミーティングで自分た ちを「融合」と呼び、工芸の変革など忘れて未知の「融合」について考えています。
これが10年間、私たちが紡いできた「融合する工芸」という物語の顛末です。 工芸アリガトウ。そしてサヨウナラ。
〈ギャラリートークのご案内〉
日時:2023年11月11日(土)、12日(日) 両日ともに14:00~ (予約制)
10月20日(金)より電話にて予約を承ります。
ご予約:和光 美術部 (03)3562-2111(代表)

貝島佐和子×四代 田辺竹雲斎
「蝶無心V」(w60.5 × d60.5 × h56.5cm)
貝島佐和子×四代 田辺竹雲斎 「蝶無心V」(w60.5 × d60.5 × h56.5cm)
小黒アリサ×田島周吾×田辺竹雲斎
「猫包籃」(立体)(w30.5 × d27 × h51cm)
小黒アリサ×田島周吾×田辺竹雲斎 「猫包籃」(立体)(w30.5 × d27 × h51cm)
小黒アリサ×笹井史恵
「饅頭月兎」(w24.5 × d24 × h21cm)
小黒アリサ×笹井史恵 「饅頭月兎」(w24.5 × d24 × h21cm)

小黒アリサ(木彫)
1990年東京都に生まれる
2013年武蔵野美術大学造形学部彫刻科卒業
2015年「小黒アリサ展−たまとけもの−」(銀座三越∞ギャラリー)
2017年「小黒アリサ彫刻展−本日も、球獣びより−(日本橋三越アートスクエア)
2019年「小黒アリサ木彫展−ヨ・リ・ド・コ・ロ−」(阪神百貨店)
2019年「小黒アリサ彫刻展−和魂の球霊獣−」(大阪髙島屋) など個展開催多数
「融合する工芸」(大阪髙島屋ギャラリー、和光)
「日本橋三越次世代100 選展 〜HOPE〜」(日本橋三越) など企画展への出品多数

貝島佐和子(建築・デジタルアート)
1976年東京都に生まれる
1999年慶応義塾大学環境情報学部卒業
2005年マサチューセッツ工科大学建築学部大学院修了
2006年在ロンドン建築構造設計事務所Adams Kara Taylor, Computational Designer着任
2011年シンガポールデザイン工科大学建築学部Assistant Professor着任
2013年先端工芸研究:複合素材嵌合接合研究発表
工芸コラボレーションプロジェクト始動
2017年ハーバード大学ラドクリフ研究所Assistant Professor着任
ハーバード大学建築学部Assistant Professor着任

笹井史恵(漆芸)
1973年大阪府に生まれる
1998年京都市立芸術大学大学院美術研究科漆工専攻修了
2014年京都市芸術新人賞
2015年第25回タカシマヤ文化基金タカシマヤ美術賞第33回京都府文化賞奨励賞
2022年第35回京都美術文化賞
ジャンルレス工芸展(国立工芸館/金沢)

田島周吾(日本画)
1974年京都府に生まれる
1997年京都造形芸術大学卒業
2013年Artist Group−風− 公募展(東京都美術館)
2014年第2回 郷さくら美術館桜花賞展 大賞(郷さくら美術館)
2015年髙島屋大阪店個展
2017年日本画グループ・星辰(髙島屋/京都・大阪・日本橋店 同18、19年)
個展(髙島屋/大阪・日本橋店)
2018年個展 −日々百花−(髙島屋大阪店 同18、19、22年)
2019年個展(三越/日本橋・広島店)
2020年個展(髙島屋/日本橋・京都・大阪店)
2021年個展(髙島屋横浜店)
2022年田島周吾 日本画の世界(八幡市立松花堂庭園・美術館)

四代 田辺竹雲斎(竹工芸)
1973年大阪府堺市に生まれる
1999年東京藝術大学美術学部彫刻科卒業後、父である三代 竹雲斎に師事
2017年四代 田辺竹雲斎を襲名
2017年「Japanese Bamboo Art: The Abbey Collection」メトロポリタン美術館(ニューヨーク)
2018年「空を割く 日本の竹工芸」 ケ・ブランリ美術館(パリ)
2019年個展「 CONNECTION」サンフランシスコアジア美術館(アメリカ)
2022年個展「LIFE CYCLES」 JAPAN HOUSE LA(アメリカ)
個展「Gucci Namiki 1st Anniversary」グッチ並木(東京)
「In praise of light」バウアー財団東洋美術館(ジュネーブ・スイス)
2023年個展「四代田辺竹雲斎展−守破離」高島屋/大阪・日本橋店

満田晴穂(自在置物)
1980年鳥取県米子市に生まれる。就学期を千葉県我孫子市で過ごす
2008年東京藝術大学美術研究科修士課程彫金研究室修了、自在置物作家・冨木宗行に師事
2013年「六本木クロッシング2013 アウト・オブ・ダウト」森美術館(東京)
2016年「IMAYO− : JAPAN’S NEW TRADITIONISTS」ハワイ大学・ホノルル美術館(ハワイ)
「蜘蛛の糸」豊田市美術館(名古屋)
日本文化藝術財団 第8回「創造する伝統賞」受賞 
2017年「驚異の超絶技巧!−明治工芸から現代アートへ−」三井記念美術館(東京)他、巡回
「ニッポンの写実 そっくりの魔力」函館美術館(北海道)、豊橋市美術博物館(愛知)、奈良県立美術館(奈良)
「カオスモス5 一粒の砂に世界を見るように」佐倉市美術館(千葉)
「今様」松濤美術館(東京)
2022年「JIZAI」米子市美術館(鳥取)
「自在置物−細密進化の旅−」平山郁夫美術館(広島)
2023年「虫めずる日本の人々」サントリー美術館(東京)

若杉聖子(白磁)
1977年富山県富山市に生まれる
2000年近畿大学文芸学部芸術学科卒業
2002年第6回国際陶磁器展美濃 入選
2003年多治見市陶磁器意匠研究所修了
2005年第7回国際陶磁器展美濃 審査員特別賞受賞
2007年工芸都市高岡クラフトコンペティション 奨励賞受賞
2013年「富山ゆかりの作家たち」樂翠亭美術館
2014年「第9回パラミタ陶芸大賞展」パラミタミュージアム
「融合する工芸」銀座・和光ホール
「現代・陶芸現象」茨城県陶芸美術館
2015年文化庁新進芸術家海外研修制度研修員/フランス(〜2016年)
2020年兵庫県芸術奨励賞
2021年「No Man’ s Land」兵庫陶芸美術館
2022年「新たなカタチを求めて」益子陶芸美術館 他に、個展多数開催
現在兵庫県三田市在住、京都市立芸術大学准教授

若宮隆志(彦十蒔絵主宰)
1964年石川県輪島市に生まれる
1984年塗師屋に就職、輪島塗の製造販売の基礎を学ぶ
1988年喜三誠山師より蒔絵技法を教わる
1998年平澤道和師より乾漆技法や漆の天日黒目など漆芸の基礎を教わる
漆掻きと漆木の植樹を始める
2002年輪島漆器青年会 第三十代会長を務める
2004年「彦十蒔絵」として活動開始
2014年2014年度文化庁文化交流使
2008〜現在
国内外美術館漆芸展出品、個展多数
Museum für Lackkunst(ドイツ)、Victoria and Albert Museum(イギリス)作品収蔵
現在輪島漆再生プロジェクト実行委員会代表

【監修】前﨑信也(京都女子大学教授)
龍谷大学文学部卒業後、英国に留学
ロンドン大学アジア・アフリカ研究学院大学院修士課程・博士課程修了
PhD in Historyof Art(博士・美術史)
2015年から現職。専門は工芸文化史、文化情報学など
展覧会監修や、Google Arts and Culture の文化コンテンツ作成など多岐に渡る活動を行う
著書・論文多数

満田晴穂×彦十蒔絵 若宮隆志 「自在大雀蜂〈女王螺鈿帳台〉」 (w5.5(本体)/13(帳台)× d4(本体)/15(帳台)× h3(本体)/4(帳台) cm)
満田晴穂×彦十蒔絵 若宮隆志 「自在大雀蜂〈女王螺鈿帳台〉」 (w5.5(本体)/13(帳台)× d4(本体)/15(帳台)× h3(本体)/4(帳台) cm)

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