大沢昌助《夢みる少年》1948年、当館蔵

名称:新収蔵品展「特集展示:藤田嗣治の初期作品」平塚市美術館
会期:2023年9月23日(土曜日)~2024年2月18日(日曜日) 
会場:平塚市美術館 展示室1
休館日:月曜日(ただし10月9日、2024年1月8日、2月12日は開館、翌火曜日休館)、年末年始(12月29日~2024年1月3日)
開館時間:9時30分~17時0分(入場は16時30分まで)
観覧料:一般 200(140)円/高大生 100(70)円
   ※( )内は団体料金
   ※中学生以下、毎週土曜日の高校生は無料
   ※各種障がい者手帳の交付をうけた方と付添1名は無料
   ※65歳以上で、平塚市民の方は無料、市外在住者は団体料金
主催:平塚市美術館
助成:タカシマヤ文化基金
住所:〒254-0073神奈川県平塚市西八幡1-3-3
TEL:0463-35-2111
URL:平塚市美術館

遠藤彰子《岐路》1984年、当館蔵
遠藤彰子《岐路》1984年、当館蔵

平塚市美術館では作品収集の活動を継続的におこなっています。本展では2021年度と2022年度に新たに収蔵された作品約40点を紹介いたします。いずれも湘南地域にゆかりのある作家あるいは企画展などをきっかけに寄贈・寄託となった作品です。
 展覧会を契機に収蔵された作品のうち、内田あぐり《わたしの前にいる、目を閉じている #09T》は「湘南と作家2」(2011年)に出品されたものです。人体の表現を追求してきた作家が、具体的なイメージを解体し、画材の物質性や偶然にできる色や形を画面にあらわそうとしたシリーズの1点です。遠藤彰子《岐路》は「物語る 遠藤彰子展」(2021年)に出品されました。魚眼レンズのような視野で見る風景は、都市風景を描いた一連の作品に数えられます。
 このほか、島田章三や髙良眞木など湘南地域にゆかりのある作家の作品が収蔵されました。おなじみの作家の新たな顔ぶれをお楽しみいただければ幸いです。
 さらに、展示室内に特集コーナーを設け、2018年度に寄託された藤田嗣治の油彩画《おことさん》をその関連作品10点とともに展示します。本作品は藤田が東京美術学校在学中に描いたもので、画業の最初期における貴重な作例として位置づけることができます。当館で1993年に開催された企画展「湘南の美術と文学」以来30年ぶりの公開となり、タカシマヤ文化基金の助成を得て修復処置と光学的調査をおこなった成果ともに紹介します。
展覧会のみどころ
1.2020年、2021年に新たに収蔵されたコレクションをお披露目します
 平塚市美術館では新しく作品が収蔵されるたびに、お披露目の展覧会を開催しています。今回は約40点で、企画展開催がきっかけとなった内田あぐり《わたしの前にいる、目を閉じている #09T》、遠藤彰子《岐路》、あるいは湘南地域にゆかりの島田章三、髙良眞木などの作品が加わりました。あたらしく当館のコレクションとなった作品をお楽しみください。
2.藤田嗣治の初期作品を展示します
 今回の展示作品の目玉として、エコール・ド・パリの画家、乳白色の人物画で著名な藤田嗣治《おことさん》1909年を展示します。《おことさん》は、2018年に寄託を受けてから、作品に関する調査を続けてきました。その結果、藤田がパリに渡る前、東京美術学校在学中の制作であることや大磯の旅館と関係が明らかになりました。他所所蔵の初期作品と、作品画面の光学的調査の結果とともに紹介します。
3.藤田嗣治の専門家が《おことさん》について語ります
 11月11日(土曜日)、木島隆康氏(東京藝術大学名誉教授)、林洋子氏(美術史家・兵庫県立美術館館長)の講演会を開催します。木島氏は長年油彩画の修復に携わり、藤田作品の修復も多数手がけてきた方です。また林氏は藤田嗣治研究の第一人者として知られ、一般書も多数ある研究者です。おふたりに新出の藤田初期作品について語っていただきます。

猪熊佳子《木霊-森へ-》1998年、当館寄託
猪熊佳子《木霊-森へ-》1998年、当館寄託
内田あぐり《わたしの前にいる、目を閉じている #09T》2009年、当館蔵
内田あぐり《わたしの前にいる、目を閉じている #09T》2009年、当館蔵
宮川慶子《聞こえる》2015年、当館蔵
宮川慶子《聞こえる》2015年、当館蔵
大沢昌助《夢みる少年》1948年、当館蔵
大沢昌助《夢みる少年》1948年、当館蔵

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