「第21回 アーティスト・イン・レジデンスの成果展 都市の現象学―いったい何が私たちの未来をこれほど不確かで、魅力あるものにしているのか?」福岡アジア美術館

名称:企画展「タローのダンス」岡本太郎記念館
会期:2024年3月15日(金)~7月7日(日)
会場:岡本太郎記念館
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日:火曜日
観覧料:一般 650円(550円)、小学生 300円(200円)
※( )内は15人以上の団体料金
住所:〒107-0062 東京都港区南青山6-1-19
TEL:03-3406-0801
URL:岡本太郎記念館

岡本太郎 《群像》 1949年
岡本太郎 《群像》 1949年

1952年、岡本太郎はモザイクタイルで『ダンス』を制作します。一点ものの油彩とちがってタイルなら何枚でもつくれるし屋外にも置ける。そうすれば芸術がもっと社会に入っていける。そう考えたのです。まさしくそれは岡本太郎の芸術思想を体現するものでした。
2011年、この『ダンス』は太郎生誕百年事業として修復され、高島屋大阪店のシンボルとしていまも多くの人の眼を楽しませています。
ところで太郎はこの重要作の題材になぜ「ダンス」を選んだのでしょう? いまとなっては知る由もありませんが、太郎がダンスを認めていたことだけはたしかです。1950〜60年代に原生日本と出会う旅に出た太郎は、暮らしに息づくさまざまな民俗的踊りに遭遇しました。いずれも見世物ではなく生活と一体であり、生活そのもの。「生きることの儀式」とさえいえるほどで、太郎はそこに芸術の本質が暗示されていると洞観します。
プライベートでも機会があれば踊っていたようで、その歓びをこう記しています。
「みんなといっしょに踊っていると、自分だけであると同時にみんなでもあり、それは全身的な充実感となって昇華し、明朗に情熱を解放する。ぼくにとってダンスは、もっとも直接的な精神、肉体のよろこびだ」
画面いっぱいに“いのちの躍動”が広がる太郎の作品には、まるでダンスを踊っているかのような表現がたくさんあります。いずれもみずみずしい情熱と生命力を湛え、観る者を元気にしてくれる。
本展は、そんな作品を集めて一望しようとするものです。“明朗に情熱を解放する”太郎をどうぞお楽しみください。
岡本太郎記念館館長 平野暁臣

岡本太郎 《ダンス》 1952年
岡本太郎 《ダンス》 1952年

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