企画展「水の絵−『幻触』と『幻触』以降の鈴木慶則」フェルケール博物館

あぶり出しによる…「富士五湖の図」 1978 年、個人蔵

名称:企画展「水の絵−『幻触』と『幻触』以降の鈴木慶則」フェルケール博物館
会期:2024年2月23日(金)~2024年5月12日(日)
開館時間:9:30~16:30
休館日:月曜日(4月29日、5月6日は開館)
住所:〒424-0943静岡県静岡市清水区港町2-8-11
TEL:054-352-8060
URL:フェルケール博物館

流水紋(部分)/2010年、個人蔵
流水紋(部分)/2010年、個人蔵

鈴木慶則 SUZUKI Yoshinori
1936(昭和11 年)-2010(平成22 年)
鈴木慶則は旧清水市に生まれ、1958 年に多摩美術大学を卒業しました。当時、清水にいた美術評論家・石子順造を介して1966 年に飯田昭二、 前田守一、丹羽勝次、 小池一誠らとグループ「 幻触」を結成し、古典名画の精緻な模写とキャンバス裏を並列して描くなどのトロンプ・ルイユ(だまし絵)の方法で、絵画とは何かを問い続けました。その後、1970 年代後半になると、トロンプ・ルイユから離れ“ 水を用いて水を描く” ことに移行して行きました。
水絵への関心は「渚の波形は美しい。砂地に水のヴェールが幾重にも重なり、引き返しのリズムによって見事な水模様の世界が、そこに表出される。砂地を絵画の面と見立てると、波形は見事な『水絵』とも見えよう」という言葉に現れています。当初は「あぶり出し」の技法で水の形に寄り添い、その後、一瞬の「水」の景色を表す「Water Edge」が展開され、1998 年頃からはそれらを組み合わせ、「絵」に重きをおいた「Water Drawing」へと変容し、さらに障壁画を想起させるような作品へと昇華していきました。
本展示会では、鈴木慶則が追い求めた「水絵」を中心に、評論家の石子順造とともに展開した1960 年代の「幻触」時代の作品も併せて紹介いたします。

あぶり出しによる…「富士五湖の図」 1978 年、個人蔵
あぶり出しによる…「富士五湖の図」 1978 年、個人蔵

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