「駆ける女たち―コレクションに見る女性美術家たち」高松市美術館

「駆ける女たち―コレクションに見る女性美術家たち」高松市美術館

名称:「駆ける女たち―コレクションに見る女性美術家たち高松市美術館
会期:2024年7月13日(土曜日)~2024年9月29日(日曜日)
会場:高松市美術館 1階常設展示室
休館日:月曜日(ただし、7月15日(月曜日・祝日)、8月12日(月曜日・振休)、9月16日(月曜日・祝日)、9月23日(月曜日・振休)は開館、7月16日(火曜日)、8月13日(火曜日)、9月17日(火曜日)、9月24日(火曜日)は休館)
開館時間:午前9時30分~午後5時
(ただし、特別展開催期間中の金曜日・土曜日(7月20日~9月16日)は、午後7時まで)
観覧料:
   【一般】200円(160円) 
   【大学生】150円(120円)
   【65歳以上・高校生以下】無料
    ※( )内は20名以上の団体料金。
主催:高松市美術館
住所:〒760-0027香川県高松市紺屋町10-4
TEL:087-823-1711
URL:高松市美術館

間所 沙織(芥川 沙織)《神話・神々のタンジョウ》 1956年
間所 沙織(芥川 沙織)《神話・神々のタンジョウ》 1956年

高松市美術館は、今年2024年に芥川あくたがわ(間所まどころ)沙織さおり(1924~1966)が生誕100年を迎えるにあたり、彼女の作品を所蔵する全国の10館の美術館と共に、各会場で自館の芥川作品を展示するプロジェクト「外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。Museum to Museums(外部サイト)」に参加します。
 沙織は1942年、東京音楽大学(現・東京藝術大学)声楽部に進み、同窓である作曲家の芥川あくたがわ也寸志やすしと戦後すぐの48年に結婚します。しかし、のちにインタビューで「私が歌をうたうと主人がコボすので『音のない』絵に転向したんですわ。」と語っているように、音楽を諦め、50年代の初めより油絵を猪熊いのくま弦げん一郎いちろう、染色を野口のぐち道方みちかたに学ぶようになり、絵画にのめり込みます。その主題は、自画像あるいは彼女の女性観ともいうべき「女」シリーズであり、喜怒哀楽の激しい感情を画面に託しました。それら「女」の姿は古事記等の神話を借りてスケールアップし、当館所蔵の《神話・神々のタンジョウ》(1956年)に見られるように自由奔放な想像力と独自の解釈によって充実した作品を生み出していきました。この頃也寸志と離婚し、59年には渡米、そしてアメリカで生活を共にした間所まどころ幸雄ゆきおと再婚し、渡米前の半具象から抽象画に方向転換してこれからという41歳で突然他界してしまいます。
 本展は、女性の活躍が珍しかった、沙織と同時代の福島ふくしま秀子ひでこや田中たなか敦子あつこ等の作品を展示すると同時に、当館が2016年にリニューアルした後、個展やグループ展等でその活躍を見せてくれた女性美術家たちのバラエティ豊かな展開ぶり、そして高松にゆかりの、洋画家・藤川ふじかわ栄子えいことニューヨークに活動拠点を置く依田よだ順子じゅんこの作品も紹介します。沙織はじめ先人の女性美術家を顕彰するとともに、時代と共に駆け抜けていく逞しい女性たちの作品や姿を目の当たりにすることで、世代を越えて私たちの未来をも鼓舞されることでしょう。
画像:間所 沙織(芥川 沙織)《神話・神々のタンジョウ》 1956年

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 特別展「日本の巨大ロボット群像」京都府京都文化博物館
  2. 「小企画展 織の表現2024」田辺市立美術館
  3. 「夏の日のきらめき─清方一家の夏休み─」鎌倉市鏑木清方記念美術館
ページ上部へ戻る