企画展「重監房廃止。しかし、その先は?」重監房資料館

企画展「重監房廃止。しかし、その先は?」重監房資料館

名称:企画展「重監房廃止。しかし、その先は?」重監房資料館
会期:2024年7月17日(水)~12月22日(日)
会場:重監房資料館
開館時間:9:30 am-4:30 pm(入館は4:00 pmまで)
休館日:月曜日
入館料:無料
住所:〒377-1711群馬県吾妻郡草津町草津白根464-1533
TEL: 0279-88-1550
URL:重監房資料館

 重監房資料館の今年度の企画展は、重監房が廃止された後のことを扱います。重監房の正式名称は特別病室ですが、実質は所長らの管理運営する園専用刑務所のような施設でした。非人道的な処遇のために収監中や出獄後に亡くなった人は23名にのぼります。戦後は日本国憲法が施行され、さすがに廃止された、とされています。しかし、本当に廃止されたのでしょうか。
 本展では重監房廃止後に起きた「1.16 事件」「警察官刺傷事件」「菊池事件」をとりあげます。これら刑事事件の裁判は「特別法廷」でした。1953年以降、罪を犯したハンセン病患者は「特別法廷」を経て、ハンセン病患者専用の医療刑務支所へ送られました。「特別法廷」や非人道的な処遇が存続された経緯を鑑みると、私たち国民は国家権力が憲法を尊重しているか監視するのを怠り、権力の乱用を止めることができなかったと言わざるを得ません。重監房は戦後も形を変えて存続されたのです。私たちは、この存続に不作為によって手を貸したのです。
 会場では、今まで菊池恵楓園から出ていないとされている資料を展示(期間中展示替あり)しています。また、志村康氏(菊池恵楓園入所者自治会会長)、太田明氏(菊池恵楓園入所者自治会副会長)のインタビューを随時上映しております。菊池恵楓園に隣接していた 「菊池医療刑務支所」や「菊池事件」についての他、2024年4月時点で最も伝えたいメッセージを収録し、流しています。
 重監房廃止の「特別病室」問題を過去の出来事とするのではなく、今も続く問題として、さらには自分事として考えていただけると幸いです。皆さまのご来館をお待ちしております。

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