名称:「高松コンテンポラリーアート・アニュアルvol.12 わたしのりんかく」高松市美術館
会期:2025年2月1日(土曜日)~3月16日(日曜日)
会場:高松市美術館
休館日:月曜日(ただし、2月24日(月曜日・振休)は開館、2月25日(火曜日)は休館)
開館時間:午前9時30分~午後5時(入室は閉館30分前まで)
(ただし、金曜日・土曜日は午後7時閉館)
観覧料:
【一般】1000円(800円)※65歳以上も一般料金
【大学生】500円(400円)
【高校生以下】無料
※( )内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者(または障害者手帳アプリ「ミライロID」提示)は入場無料主催:高松市美術館
助成:一般財団法人自治総合センター、公益財団法人朝日新聞文化財団
住所:〒760-0027香川県高松市紺屋町10-4
TEL:087-823-1711
URL:高松市美術館
独自性のある優れた作家を紹介する「高松コンテンポラリーアート・アニュアル」。今回は「わたしのりんかく」をテーマに6名(4名+1ユニット)の作家を紹介します。
私をなぞる輪郭は私と他を隔てるものにもなりえますが、それはどこに、どのような形であるのでしょうか。役どころや肩書によって自分を表すことは比較的容易であり、それは明確に引かれた太い輪郭線に感じられるかもしれません。しかし、それらは環境によって変化し、逆転することもしばしばです。身体に目を向けても、どこまでが私と言えるのか、輪郭がいかに曖昧であるかに気づきます。
熱したガラスに息を吹き込んだり、身体を大きく使って練ったりすることでダイナミックな作品を生み出す横山よこやま翔しょう平へい(1985年岡山県生まれ)の作品は、彼の思考や身体を映し出しており、生命を内包しているような印象を与えます。弧線を重ねた絵画を展開する國くに久ひさ真ま有ゆ(1983年大阪府生まれ)が描く線は、彼女の動きの軌跡です。たびたび画面の中央に現れる空白は身体的な限界を示すとともに、人が侵すことのできない領域のようでもあります。日常で生じる感情から作品を立ち上げる矢野やの恵利子えりこ(1987年香川県生まれ)は、作品にあそびの要素を含ませることで、さまざまな感情をユーモラスに可視化します。身体に絵具を垂らすことで、自分が「今ここにいる」感覚を確認するという新宅しんたく加奈子かなこ(1994年大分県生まれ)は、絵具が肌の上で刻々と変化する間、それを感じ取る自身の存在を認めているのでしょう。自然や動物など他者と向き合う山下やました麻衣まい+小林こばやし直人なおと(1976年千葉県生まれ、1974年千葉県生まれ)が行う行為は一見無意味にも思えますが、繰り返し継続される行為を目撃するうちに、自分と世界との関係がわずかに変化する気配を感じさせます。
刹那にとらえる輪郭は儚いものですが、それゆえの美しさや力強さを見出すこともできるでしょう。
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