
名称:近藤昌美退職記念展「抱擁と錯綜と犬」東京造形大学附属美術館
会期:2025年6月2日(月)~7月9日(水)
会場:東京造形大学附属美術館
開館時間:10:00-16:30(入館は16:00まで)
休館日:日曜 ただし6月8日(日)は開館
入館無料
住所:〒192-0992 東京都八王子市宇津貫町1556〈東京造形大学構内〉
TEL:042-637-8111
URL:東京造形大学附属美術館

抱擁とは美術館内に常設されたジャコモ・マンズー作品《恋人たち》の姿形をお借りした。
元々は高尾校舎1号館のエントランスフロアにあったこの像に私が出会ったのは、18歳の受験の時とその後一浪して合格した時だったが、深く関わるようになったのは1991年31歳の時に非常勤講師で勤務するようになってからだ。
その2年後に高尾校舎から現校舎の美術館内に移設されたわけだが、44歳で専任になり65歳で定年を迎える私としては人生の半分以上をこの大学と関わって来たわけだ。
しかしここを去る今の感慨は抱擁ばかりではなく交錯感も強く感じているのも事実だ。大学人として十二分に大学と対峙して来たのか、画家として存分に活動出来たのか甚だ疑問がある。良いこともあったが嫌なこともたくさんあった。
マンズーの恋人たちのように情熱を持って抱擁し合うことなどとても出来ない存在が勤務校である本学だったのかもと今さらながら感じる。
「抱擁と錯綜と犬/ Hugs, confusion and dogs」とは、私の捻れた本学との距離感そのものであり、「犬」とは実は私のことだ。
しかし今さらながらにこの30数年、専任になり20年余を振り返ると確実に自分の人生の大きな部分を占めていることはたしかで、本学で出会ったすべての皆さんには錯綜しながらも感謝したいと思う。
近藤昌美
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