「昭和100年 瀬戸陶芸ー産業から美術へー」瀬戸市美術館
- 2025/6/13
- 愛知県
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名称:「昭和100年 瀬戸陶芸ー産業から美術へー」瀬戸市美術館
会期:2025年6月21日(土)〜8月31日(日)
会場:瀬戸市美術館
観覧料金:一般300円ほか
休館日:7月8日、8月12日
住所:〒489-0884愛知県瀬戸市西茨町113-3瀬戸市文化センター内
TEL:0561-84-1093
URL:瀬戸市美術館
令和7年は「昭和」の時代が始まってからちょうど100年目の節目の年にあたる。その節目にちなんで、大正時代に興り昭和時代に発展した瀬戸の窯業界の一大エポック「美術陶芸の出現」にスポットを当てる。
瀬戸において19世紀末以降、やきものづくりは大量生産化や近代化が進み、それまで培われてきた瀬戸特有の手仕事の技は徐々に廃れようとしていた。しかし、20世紀初頭になると陶磁器の制作において図案を用いて芸術性を高める動きがみられるようになり、一部ではありますが創作的な陶芸とつながっていった。
その先駆けとなったのが大正3年(1914)、瀬戸における創作者集団の始まりといえる、日野厚らを中心とした「瀬戸図案研究会」の設立である。この研究会は当時唯一の官制工芸展として農商務省が主催する展覧会への入選を目指し、展覧会出品を中心に多彩な活動を行った。この図案研究会に続き、大正13年(1924)には瀬戸で最初の陶芸家グループの「陶均会」が結成された。陶均会の後には、「土の風景社」、「春陶会」、「瀬戸作陶会」といった陶芸家グループも誕生し、瀬戸にも陶芸に関心を持つ人が増え、陶芸熱が盛んになっていった。
そして昭和11年(1936)には、藤井達吉が「芸術は産業の母体である」と当時の瀬戸市長に働きかけた結果、「瀬戸作陶会」「春陶会」などを統合し「瀬戸陶芸協会」が設立。これは約50名の分野が異なる陶芸家が一致団結して結集した画期的な出来事だった。その後数々の展覧会への入選・入賞を追い風として瀬戸の陶芸界はますます活性化していった。
本展では、明治時代後期の図案研究に基づいて制作された作品を皮切りに、その後設立された陶芸家グループごとに章立てして展示。産業製品が中心の時代に芽生えた陶芸の意識が、窯業界のジャンルの一つにまで成長する軌跡を、作家たちの代表的な作品で感じとってもらいたい。








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