所蔵企画展「日本画いまむかし -富士・琳派・人物-」メナード美術館

名称:所蔵企画展「日本画いまむかし -富士・琳派・人物-」メナード美術館
会期:2026年1月7日(水)〜2026年3月29日(日)
会場:メナード美術館
開館時間:10:00〜17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(ただし1月12日、2月23日は開館)、1月13日・2月24日(火)
入場料:一般1,000円(800円) 高・大学生600円(500円) 小・中学生300円(250円) ※()内は前売・団体料金 ※障害者手帳(ミライロID可)、被爆者健康手帳、戦傷病者手帳、特定医療費受給者証をお持ちの方および同行者1名は無料
住所:〒485-0041 愛知県小牧市小牧5-250
TEL:0568-75-5787
URL:メナード美術館

概要:
「所蔵企画展 日本画いまむかし -富士・琳派・人物-」は、メナード美術館の日本画コレクションを通して、日本美術の“いま”と“むかし”を対比的に検証する展覧会である。本展は「富士」「琳派」「人物」という三つのキーワードを軸に構成され、時代を超えて受け継がれる主題と表現の変遷を探る。
“むかし”を代表するのは俵屋宗達や葛飾応為などの近世の名匠たちであり、彼らの作品にみられる自然や人物への象徴的まなざしは、装飾性と精神性の両面を兼ね備えている。一方、“いま”を担うのは田渕俊夫や松村公嗣といった現代の日本画家たちで、伝統的モティーフを継承しながらも、新しい素材や構図、色彩感覚によって現代的表現を切り拓いている。
その中間を橋渡しするのが、横山大観、安田靫彦、前田青邨といった近代日本画の巨匠たちである。彼らは西洋絵画の光と陰の理論を取り入れながら、日本的精神の表現を追求した世代であり、伝統と革新の調和を象徴する存在として展示の核をなす。
本展では、時代ごとの絵画的アプローチを比較しながら、富士という永遠の象徴、琳派に代表される装飾美、そして人物を通して表現される人間性の探求が、いかにして日本画の核心を形づくってきたのかを明らかにする。約40点の名品を通じて、古典の精神が現代に息づく様相を体感できる展示構成となっている。なお、会期中には展示替えが行われ、前期(1月7日〜2月15日)と後期(2月17日〜3月29日)で異なる作品群が紹介される。

作家略歴:
【俵屋宗達】江戸初期の画家。金銀箔を用いた装飾的な画面構成で知られ、琳派の創始者とされる。代表作《風神雷神図屏風》など、日本美術に新たな装飾性をもたらした。
【葛飾応為】江戸後期の浮世絵師、葛飾北斎の娘。光と影を巧みに操る夜景描写で知られ、近年再評価が進む女性画家。
【横山大観】近代日本画の巨匠。伝統的な大和絵と西洋的遠近法を融合し、「朦朧体」と呼ばれる画風を確立。日本美術院創設に尽力した。
【安田靫彦】明治〜昭和期の日本画家。厳密な線描と気品ある色調で歴史画や古典主題を再構築した。文化勲章受章。
【前田青邨】歴史画を中心に日本画の新たな様式を築いた。緻密な構図と柔和な色彩で知られる。
【田渕俊夫】現代日本画家。自然の中に潜む光と陰の対話をテーマに、静謐で精神性の高い作品を発表。日本芸術院会員。
【松村公嗣】現代日本画家。華麗な装飾性と繊細な筆致を兼ね備え、琳派以降の日本美の継承者として評価されている。










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