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名称：開館30周年記念「ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン所蔵 ロックフェラー・コレクション花鳥版画展 ― 北斎、広重を中心に」千葉市美術館
会期：2026年1月17日（土）～2026年3月1日（日）
会場：千葉市美術館
開館時間：10:00～18:00（金曜・土曜は20:00まで、最終入場は閉館30分前）
休館日：月曜日（祝日の場合は翌平日）
入場料：一般1,800円（1,440円）、大学生1,200円（960円）、小・中・高校生無料
※障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
※（　）内は前売券・団体20名以上・市内在住65歳以上の料金
住所：〒260-0013 千葉県千葉市中央区中央3-10-8
TEL：043-221-2311
URL：千葉市美術館

概要：
本展は、千葉市美術館の開館30周年を記念し、アメリカのロードアイランド・スクール・オブ・デザイン美術館（RISD Museum）が所蔵するアビー・オルドリッチ・ロックフェラー・コレクションから、日本の花鳥版画の名品を紹介するものである。江戸後期の巨匠・葛飾北斎と歌川広重を中心に、花鳥を主題とした浮世絵版画の精華が一堂に会する。

本コレクションは、ロックフェラー家の文化的遺産としても知られ、近代アメリカにおける日本美術受容の歴史を象徴する重要なコレクションである。特にアビー・オルドリッチ・ロックフェラー夫人が蒐集した浮世絵群は、自然と人間の調和を詩的に描く日本的美意識への深い理解を示しており、アメリカにおける日本美術ブームの原点の一つともいえる。

展覧会では、広重の《雪中椿に雀》をはじめ、北斎の花鳥図シリーズなど、繊細な自然描写と卓越した色彩感覚を味わうことができる。雪に覆われた枝葉の静謐、花の香気を感じさせるような構図、鳥たちの生命感あふれる姿──それらは単なる自然の写生を超え、季節の移ろいと人の情感を重ね合わせた、江戸人の感性の結晶として鑑賞者を魅了する。

また、展示解説では、花鳥版画の成立と発展、江戸の出版文化、輸出版画の影響、さらにはロックフェラー家が果たした文化交流の役割にも光を当てる。日本と西洋の美の対話を通して、異文化理解と美術の普遍的価値を考える機会ともなるだろう。

作家略歴：
葛飾北斎（1760–1849）— 江戸を代表する浮世絵師。風景版画「冨嶽三十六景」で知られるが、花鳥図にも卓越した構成力と自然観を発揮した。
歌川広重（1797–1858）— 浮世絵風景画の名手として知られ、「東海道五十三次」で人気を博した。花鳥画にも詩情豊かな叙情性を備え、繊細な色彩と構図で自然の美を表現した。