収蔵品展079 特別展示「没後50年 難波田史男」東京オペラシティ アートギャラリー

《無題》 1961 インク,紙 38.0 x 54.0cm 世田谷美術館蔵

名称:収蔵品展079 特別展示「没後50年 難波田史男」東京オペラシティ アートギャラリー
会期:2024年4月11日[木]─ 6月16日[日]
会場:ギャラリー3&4 寺田小太郎メモリアルギャラリー(東京オペラシティ アートギャラリー 4F)
開館時間:11:00 - 19:00(入場は18:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
入場料:企画展「宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO」の入場料に含まれます。
主催:公益財団法人 東京オペラシティ文化財団
協賛:ジャパンリアルエステイト投資法人
住所:〒163-1403東京都新宿区西新宿3-20-2
TEL:03-5777-8600
URL:東京オペラシティ アートギャラリー

《彩色画7》
1963
水彩,インク,紙
27.0 x 38.0cm
東京オペラシティ アートギャラリー蔵
photo: 石戸晋
《彩色画7》 1963 水彩,インク,紙 27.0 x 38.0cm 東京オペラシティ アートギャラリー蔵 photo: 石戸晋

難波田史男(1941-74)は、日本の抽象絵画の開拓者である難波田龍起の次男に生まれ、早くから非凡な才能を見せながら既存の美術教育にはなじまず、文学や音楽を糧として独自の表現を求めた。自己の内面を見つめ、また時代や社会の現実とも真摯に向き合うなかから生まれた作品は、この画家の繊細にして透徹した感性、並外れた精神の集中、エネルギーの恐るべき凝縮を瑞々しく伝えている。
初期のドローイングで主役をなす震えるような線描は、人間の内面、無意識の世界をすくいとるような感度の良さと、それ自体で展開していく自在さを兼ね備え、史男の芸術の基礎をなしている。線とならんで色彩、ことに水彩による色彩の透明感や湿潤さに大きな可能性を見出すことで、史男の芸術は大きな深まりを見せた。それらは単なる形式の問題ではなく、生と死の相克に魅入られた精神、それを豊かに具現化する構想力によってつよく導かれていた。
惜しくもフェリーからの転落事故により史男は32歳でこの世を去る。わずか15年の短い活動期間に生み出された作品は夥しい数にのぼる。「青春の画家」「夭折の画家」というイメージとはうらはらに、その芸術はすでに十分な発展を遂げ、鮮烈な表現の連なりは私たちを惹きつけてやまない。
東京オペラシティアートギャラリーの寺田コレクションには300点近い史男作品が収蔵されている。没後50年を機に、そこからの選りすぐりを中心に、貴重な外部コレクションからの出品もまじえ、史男の画業を辿る。

《トロンボーンの行進曲》
1967
水彩,インク,紙
27.0 x 38.0cm
世田谷美術館蔵
《トロンボーンの行進曲》 1967 水彩,インク,紙 27.0 x 38.0cm 世田谷美術館蔵
《無題》
1970
水彩,インク,紙
27.0 x 38.0cm
世田谷美術館蔵
《無題》 1970 水彩,インク,紙 27.0 x 38.0cm 世田谷美術館蔵
《神秘》
1970
水彩,インク,紙
32.0 x 21.0cm
東京オペラシティ アートギャラリー蔵
photo: 早川宏一
《神秘》 1970 水彩,インク,紙 32.0 x 21.0cm 東京オペラシティ アートギャラリー蔵 photo: 早川宏一
《舟》
1973
油彩,キャンバス
45.6 x 52.8cm
富士見市立難波田城資料館蔵
《舟》 1973 油彩,キャンバス 45.6 x 52.8cm 富士見市立難波田城資料館蔵
《無題》 1961 インク,紙 38.0 x 54.0cm 世田谷美術館蔵
《無題》 1961 インク,紙 38.0 x 54.0cm 世田谷美術館蔵

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「第十四回 I氏賞受賞作家展」岡山県立美術館
  2. わが街ながのゆかりの作家展 中村明個展「混ポジション」長野市芸術館
  3. 「東京造形大学 写真研究所 ―ミクロな視点とマクロな視点―」BankART KAIKO
ページ上部へ戻る