名称:特別展 生誕120年記念「荻須高徳展 -私のパリ、パリの私-」稲沢市荻須記念美術館
会期:令和3年10月23日(土曜日)~12月19日(日曜日)
休館日:会期中月曜日
開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
会場:稲沢市荻須記念美術館
出品作品:油彩81点、素描48点(『私のパリ、パリの私 荻須高徳の回想』より)
観覧料:一般1,000円(800円)
高校・大学生800円(640円)
小・中学生100円(80円)
※()内は20名以上の団体又は割引券持参者の料金。
市内の小・中学生、障害者手帳・戦傷病者手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添人1名は無料です。
主催:稲沢市荻須記念美術館・美術館「えき」KYOTO・ひろしま美術館・中日新聞社
共催:NHK名古屋放送局
助成:芸術文化振興基金 公益財団法人 花王 芸術・化学財団
一般財団法人 自治総合センター
住所:〒492-8217 愛知県稲沢市稲沢町前田365-8
TEL:0587-23-3300
URL:稲沢市荻須記念美術館
荻須高徳(1901-1986)は、東京美術学校で学んだ後、本場の油絵を学ぶため1927年に渡仏しました。パリに到着した際の第一印象を荻須は「街の家並みは陰鬱でなんと真っ黒であったことか(※1)」と驚きをもって手記に記しています。ルーヴル美術館で体系だった絵画群に学び、そして街の画廊でルオーやヴラマンク、ユトリロなど同時代の画家の作品から刺激を受け、本場の油絵を貪欲に吸収していきました。
荻須は1940年6月に、前年に勃発した第二次世界大戦のためやむ無く帰国しますが、敗戦後、日本人が海外へ渡航することが未だ困難な1948年に、日本人画家としてはじめて再渡仏し、1986年に亡くなるまで、通算して半世紀以上、パリで画家として生きました。最初は真っ黒だと感じた、空や建物、舗石に多様な表情を持つシックな灰色の街パリ。その古びた建物に内在する人々の暮らしや生命の軌跡を温かな眼差しをもって見つめた荻須の作品は、人間の心や歴史を魅力的に描き出し、日本だけでなくパリの人々からも長く愛され続けています。
生誕120年を記念する今回の展覧会では、画家・荻須高徳が美を感じ追及し続けたパリの街並みをメインに、ヨーロッパ各地を旅して描いた風景を含む、渡仏初期から晩年までの代表的な油彩画81点を一堂に展示します。そして、荻須の画文集「私のパリ、パリの私 荻須高徳の回想」に掲載された素描もあわせて展示します。洒脱なタッチで描かれた即興的な素描は、荻須の生きたその時代のパリの息吹を生き生きと伝えています。荻須の遺した多くの言葉とともに、彼が魅了され、深く愛した歴史あるヨーロッパの風景を展覧し、その長きにわたる画業を振り返ります。
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