「光る海 吉田博展」MOA美術館

  • 2025/10/7
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「欧州シリーズ ヴェニスの運河」   吉田 博 1926 (大正15)年

名称:「光る海 吉田博展」MOA美術館
会期:2025年12月20日(土)~2026年1月27日(火)
会場:MOA美術館
時間:9:30~16:30 (最終入場時間 16:00)
休館日:木曜日 ※1月5日(月)~9日(金)は年始休館
観覧料:一般 2,000円(1,800円)
   高大生 1,400円(1,200円)・要学生証
   中学生以下 無料・要身分証明
   ※( )内は20名以上の団体料金
   ※障害者割引の適用は障害のある方とその付添者2名、合計3名無料
住所:〒413-8511静岡県熱海市桃山町26-2
TEL:0557-84-2511
URL:MOA美術館

「東京拾二題 平河橋」昭和4年(1929)
「東京拾二題 平河橋」昭和4年(1929)
平川橋(2023年撮影)
平川橋(2023年撮影)

近代風景画家の第一人者、吉田博(1876-1950)は、こよなく自然を愛し、自然のなかにこそ美があり、自然とそれを直接見ることのできない人との間に立って、その美を表わすことを画家の使命としました。
博の作品のほとんどは自ら体感した風景画で占められており、その取材範囲は、日本はもとより世界各国に及んでいます。特に、後半生に傾倒した私家版木版画では、浮世絵版画の伝統的な技法に、油彩画のタッチと水彩画の色彩表現を用いた洋画技法を取り入れ、未開拓の新しい芸術を創造しました。
本展では、刻一刻と変化する海を捉えた「瀬戸内海集」シリーズや、合計7年間を超える外遊から生まれた「米国シリーズ」、「欧州シリーズ」など、木版画の代表作約70点を展観します。また、博が描いた風景の現在の姿を撮影し、独創的な技術で表現された作品の魅力をオリジナル映像で比較展示します。
吉田博について
吉田博(1876–1950)は、久留米藩士・上田束の次男として、 久留米市に生まれました。18 歳で上京して小山正太郎 (1857-1916)の主催する画塾・不同舎に入門し、本格的な画業を開始しています。明治 32 年(1899)、23 歳の時、描き溜めた水彩画を携え、 1か月分の生活費のみを持って、後輩・中川八郎とともに決死の渡米を行いました。この時、デトロイト美術館等での展示即売会の大成功によって資金を得て、ヨーロッパも巡って 2 年後に帰国しています。さらに 2 年半後には、のちに夫人となる義妹ふじをと共に再び渡米し、3年以上をアメリカ、 ヨーロッパで過ごしました。これらの外遊によって古今の西洋美術に触れると共に大いに画技を磨き、日本最初の洋画団体である太平洋画会の中心人物として活躍しました。大正 9 年(1920)、44 歳の時、版元渡邊庄三郎との出会いにより、初めての木版画「明治神宮の神苑」を出版しました。 当初は版画の下絵を制作する程度でしたが、関東大震災後、 被災した太平洋画会会員の作品販売を目的に渡米した際、米国で日本の版画が大変な評判であることを知り、自ら習得した西洋の写実的な表現と日本の伝統を生かした新しい木版画創造の必要性を実感するに至りました。帰国した大正 14 年 (1925)、49 歳の時、初めて自ら監修した木版画の作品を発表し、その後の後半生は油彩画と並行し木版画の制作に情熱を傾けました。

「米国シリーズ エルキャピタン」  
吉田 博 1925 (大正14)年
「米国シリーズ エルキャピタン」   吉田 博 1925 (大正14)年
「欧州シリーズ ヴェニスの運河」  
吉田 博 1926 (大正15)年
「欧州シリーズ ヴェニスの運河」   吉田 博 1926 (大正15)年
米国シリーズ レニヤ山」 大正14年(1925)
米国シリーズ レニヤ山」 大正14年(1925)
「米国シリーズ グランドキャニオン」 大正14年(1925)
「米国シリーズ グランドキャニオン」 大正14年(1925)
「瀬戸内海集  帆船 朝」 大正15年(1926)
「瀬戸内海集  帆船 朝」 大正15年(1926)
「瀬戸内海集  帆船 夜」 大正15年(1926)
「瀬戸内海集  帆船 夜」 大正15年(1926)
「欧州シリーズ スフィンクス 夜」  
吉田 博 1925 (大正14)年
「欧州シリーズ スフィンクス 夜」   吉田 博 1925 (大正14)年

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