中川正洋「真糊・蒔糊友禅の世界」ギャラリー同潤会

中川正洋「真糊・蒔糊友禅の世界」ギャラリー同潤会

名称:中川正洋「真糊・蒔糊友禅の世界」ギャラリー同潤会
会期:2025年11月20日(木)〜2025年11月25日(火)
会場:ギャラリー同潤会
開館時間:11:00〜19:00(最終日は13:00まで)
休館日:なし(会期中無休)
入場料:無料
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ同潤館2F
TEL:03-5410-0660
URL:ギャラリー同潤会

中川正洋「真糊・蒔糊友禅の世界」ギャラリー同潤会
中川正洋「真糊・蒔糊友禅の世界」ギャラリー同潤会

概要:
本展「真糊・蒔糊友禅の世界」は、染色家・中川正洋による友禅作品を紹介する展覧会である。会場となる表参道・ギャラリー同潤会では、着物、帯、屏風、染額など多彩な作品が展示され、秋の表参道をイメージした代表作《光彩秋麗》も発表される。
中川の作品は、日本古来の防染技法である「真糊」「糸目糊」「蒔糊」「白付糊」「一珍糊」「写し糊」などを独自に組み合わせて制作される。真糊は糯粉(もちこ)に糠と塩を加え、蒸して練り上げて作るでんぷん糊で、室町・桃山時代から伝わる伝統技法とされる。環境にやさしい天然素材を用いながらも強い防染力を持ち、染色後に洗い流すことで、絹地本来の光沢を引き出す特徴をもつ。
京都洛北・八瀬の工房にて、図案作成から染めまでをすべて一人で行う中川の制作には、膨大な時間と根気が必要とされる。その工程は日本工芸の精緻さを象徴しており、伝統美と創造性の融合によって格調高い作品世界を生み出している。特に「糯糊堰出友禅(もちのりせきだしゆうぜん)」は、生地の白地部分を真糊で防染することで生まれる立体的な質感と清冽な美しさが際立つ。

作家略歴:
中川正洋(なかがわまさひろ)
京都洛北八瀬在住の染色家。伝統的友禅技法を基盤に、真糊・蒔糊・糸目糊など日本古来の防染技術を継承・発展させている。写生をもとに図案を起こし、自然の光や季節感を重視した意匠構成を得意とする。特に、環境負荷の少ない天然素材を用いた染法と、独自の色彩感覚による優雅で気品ある作品は高い評価を得ている。国内外の展覧会で発表を重ね、現代における友禅芸術の可能性を追求している。

関連記事

コメントは利用できません。

ピックアップ記事

  1. 山田和 個展「得体の知れないエネルギー、カオスの時代―桃山サンバ」桃青京都ギャラリー
  2. 「昭和のホーロー看板展」アドミュージアム東京
  3. 「第27回市民作品展」天童市美術館
ページ上部へ戻る