名称:「ニュー・アートシーン・イン・いわき 西成田洋子―記憶の森―」いわき市立美術館
開催期間:2021年11月6日(土)-12月19日(日)
休館日;月曜日
開館時間:09:30-17:00(最終入場16:30)
会場:いわき市立美術館 1階ロビー
観覧料:無料
解説シート:無料
住所:〒970-8026福島県いわき市平字堂根町4-4
TEL:0246-25-1111
URL:いわき市立美術館
西成田は、主に使い古されてきた衣服や靴、鞄などを作品化の対象物に選び、製品として均一化、記号化された対象物の襞(ひだ)や皺(しわ)に宿る時間と記憶の残滓(ざんし)をすくい上げ、造形化しようとする作品で知られており、これまで水戸及び都内画廊において個展をほぼ毎年開催し、さらに茨城県内外の美術館の企画展や野外展にも積極的に参加するなど活発な作家活動を展開しています。
西成田が生み出した造形作品は、消費社会に対する風刺や批判に根差して制作されているわけではありません。むしろ社会的価値や意味を失い、個としての時間と記憶を宿し始めた対象物に対する西成田の生理的、身体的な感応を通して、対象物はひとつの自律した造形物としての姿を現し始めるのです。
このように西成田と対象物との関係は、個の身体性に依って成り立つため極めて私的であると言えます。しかし消費社会に生きる私たちもまた、身の回りを無数の消費財(対象物)に囲まれており、それゆえ西成田の生み出した造形作品は、私たちにとって無縁の存在ではありません。
本展では、西成田の近作、新作を通して、その活動の一端をご紹介いたします。
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