「井上萬二白磁展-悠遊と-」和光ホール

特別企画作品 白磁酒器(徳利、ぐい呑) (徳利:径8×高さ11cm、ぐい呑:口径6×高さ5cm)

名称:「井上萬二白磁展-悠遊と-」和光ホール
会期:2022年6月23日(木) ~ 2022年7月3日(日)
開館時間:9:00~18:00 最終日は17:00まで
料金:無料
休館日:月曜日(祝日を除く)
住所:〒104-8105 中央区銀座4丁目5-11
TEL:(03)3562-2111(代表)
URL:和光ホール

白磁緑釉魚文皿(径17×高さ3.5cm)
白磁緑釉魚文皿(径17×高さ3.5cm)
白磁線壷(径26.5×高さ25cm)
白磁線壷(径26.5×高さ25cm)

このたび、白磁の重要無形文化財保持者(人間国宝)の井上萬二さんによる46回目の個展を開催いたします。
昨年開窯50年を迎え、卒寿を越えてさらに作陶に情熱を持ち続ける井上さん。悠久の時の流れの中でも変わることのない白磁の美しさと均整のとれた洗練された形による作品からは、技を究めてもなお、さらなる高みを目指し、 轆轤ろくろ に向き合う強い信念が伝わってきます。また、色釉を用いて白磁の白さを引き立てる文様をほどこした作品からは、気品の中にも遊び心とゆとりが感じられます。
個展を前に、井上さんにお話を伺いました。
「約2年前よりコロナ禍となり国内外への出張や旅行もできず、作陶に専念する毎日を送ってまいりました。その中でさまざまな新作を試みましたが、焼き物というものは焼成してからでないと良し悪しが分からないものです。窯から上がり、自分が納得した作品のみを選定し出品いたしました。白磁は、白の発色に負けない格調高い凛としたフォルムを目標とします。形そのものが文様といえる本来の白磁と並行し、釉薬の掛け分けにより白と緑のコントラストを表した作品、また今回は-悠遊と-というテーマから魚を主とした食器類も多く制作しております。」
その想いが込められた作品が出品される今展では、井上さんの代名詞ともいえる凛としたフォルムで格調高い「白磁丸形壺」がさまざまな大きさで展開されます。さらには卓越した轆轤の技と白磁の美しさが調和する 花器や香炉、鉢、酒器、食の器など、約100点が一堂に会します。
時代の移り変わりの中において、揺るぎない作陶の姿勢と柔軟な発想により作り上げられてきた、用と美を兼ね備えた作品の数々を、ぜひご覧ください。
井上萬二(いのうえ・まんじ)
1929年佐賀県有田町に生まれる
1968年~日本伝統工芸展入選
1969年~76年ペンシルバニア州立大学美術学科にて作陶指導のため4回渡米
1971年井上萬二窯を開窯
1977~2021年和光にて個展
1979年卓越した技能者(現代の名工)に表彰される
1983~2011年一水会審査員
1983年~ニューメキシコ州立大学美術学部にて作陶指導のため20回渡米
1986年佐賀県芸術文化功労賞受賞
1987年日本伝統工芸展 文部大臣賞受賞、同作品文化庁買上げとなる
1993年佐賀県県政功労賞受賞
1995年文化交流のためドイツにて個展(外務省 ドイツ美術博物館)、重要無形文化財「白磁」保持者 に認定される、
日本伝統工芸展鑑査委員
1997年文化交流のためハンガリーにて個展、紫綬褒章受章
1999年文化交流のためモナコにて個展
2000年文化交流のためポルトガルにて個展
2002年西日本文化賞受賞
2003年旭日中綬章受章、日本伝統工芸展審査委員
2007年文化交流のためポーランドにて個展
2012年文化交流のため香港、ニューヨークにて個展
2017年ニューメキシコ州立大学にて講義
2018年ロサンゼルスにて個展
2019年日本伝統工芸展出展作品 宮内庁買上げとなる
現在重要無形文化財保持者(人間国宝)、有田町名誉町民

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「第十四回 I氏賞受賞作家展」岡山県立美術館
  2. わが街ながのゆかりの作家展 中村明個展「混ポジション」長野市芸術館
  3. 「東京造形大学 写真研究所 ―ミクロな視点とマクロな視点―」BankART KAIKO
ページ上部へ戻る