春陽会誕生100年「それぞれの闘い 岸田劉生、中川一政から岡鹿之助へ」東京ステーションギャラリー

小林徳三郎《郊外風景》1926年、東京ステーションギャラリー

名称:春陽会誕生100年「それぞれの闘い 岸田劉生、中川一政から岡鹿之助へ」東京ステーションギャラリー
会期:2023年9月16日(土)〜2023年11月12日(日)
会場:東京ステーションギャラリー
時間:10:00〜18:00 (最終入場時間 17:30)
   ※金曜日は、20:00まで(最終入場時間 19:30)
休館日:月曜日 
観覧料:未定
住所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-9-1
TEL : 03-3212-2485
URL:東京ステーションギャラリー

木村荘八《河岸夜(明治一代女)》1936年頃、東京ステーションギャラリー
木村荘八《河岸夜(明治一代女)》1936年頃、東京ステーションギャラリー
小林徳三郎《郊外風景》1926年、東京ステーションギャラリー
小林徳三郎《郊外風景》1926年、東京ステーションギャラリー

1922年、再興院展洋画部から脱退した小杉未醒、山本鼎、森田恒友、長谷川昇らと、草土社の岸田劉生らを中心としたメンバーによる、画家の志向を尊重し自由な活動を許容する団体、春陽会が発足しました。各人主義をうたい、知名度の高い花形作家を揃えた第1回展は、油彩、水墨画、素描などが同一の壁に展示されるなど、その宣言どおり「芸術は形式で差別されない」ものでした。そして、第1回展は注目されて 大成功をおさめ、春陽会は 洋画界を代表する第3の団体として認知されます。形式に左右されず、大衆に訴えかけようという自由さが、油彩だけでなく、素描、挿画、版画などの展示へとつながりました。
春陽会では、西洋の最先端の美術動向に眼を光らせてこれを紹介するとともに、自らの内面にある風土的ないし土着的なもの、日本ひいては東洋的なものを表現することを意識する画家が続出しました。また、画材や美醜にこだわらず、己に立脚した個性をどう表出するかということにも 葛藤しました。こうした、芸術の高みへと向かおうとする作家各々の表現の方向性を軸に、春陽会展では数々の傑作が発表されました。
また、発足から戦前にかけては大衆と結びつく傾向もありました。自宅にかけやすい大きさの作品を発表し、絵画を学ぶ場としての春陽会研究所を運営し、新聞挿画室を設けるなどといった活動は、画家たちの活動を認知させ、次世代につなぐ試みであったと位置づけることもできます 。
知名度のある作家が寄りあうようにして成立した春陽会が、時代と連動しつつ、他の団体とどう違う展開をとげて、今に続く足場を築いたのでしょうか。本展では、春陽会の創立から1950年代までの春陽展出品作を含めた代表作など約100点を紹介する予定です。

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