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白磁壺 2009年2月1日更新
陝西省西安市大明宮址出土
白磁
高22.3、口径10.4、胴径21.0、底径9.7
唐 八~九世紀
陝西・西安市文物保護考古所
わずかに肩が張るものの、全体はふくよかな出面で構成された白磁の壺。首は短く、口は玉縁状にわずかに外反し、底は平らに成形される。きめ細かく上質な白胎は景徳鎮の産品に近く、底裏を除いて、わずかに青みを帯びる釉が内外の全面にかけられる。釉が均一に溶けて上品な肌合いを作り出し、器の形姿の良さを一層ひき立てている。内面には、成形の際に挽きあげた轆轤目がよく残り、底裏には、刻銘がほどこされている。
銘に記す翰林は、唐時代(六一八~九〇七年)に設置された宮名で、公文書の立案作成を主な役割とする主要な役職の一つであり、その役所(翰林院)は大明宮の西壁に接して置かれていた。盈は、「みちる」という意味をもつが、唐時代の皇室の収蔵庫をさすともいわれる。この銘文や、出土地点からすると、大明官の翰林院周辺で使用されていた可能性が高い。
【銘文】「翰林」「盈」(底裏刻銘)出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
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