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十七帖(上野本) 2009年3月8日更新
【和:じゅうしちじょう・うえのぼん】 |
【中:Shi qi tie】 |
晋・南北朝|彫刻・書画|>十七帖(上野本) |
王羲之筆
一帖
紙本墨拓
縦25.1 横16.4
東晋時代・四世紀
王羲之(三〇三~三六一)の尺牘二十九帖を集刻した単帖である。その多くは、当時益州の刺史として蜀に在任していた周撫という人物に宛てたもので、第一通の冒頭「十七日先書」をとって十七帖と総称し、第二通以下の尺牘にも、それぞれ帖名がつけられている。
唐の太宗皇帝は王羲之の書をことのほか愛好し、天下に散在する王羲之の書を収集せしめ、これを臣下に分類整理させた。十七帖はその際の一つ。現存する十七帖は、帖数に若干の差異があるが、晩唐の張彦遠『右軍書記』から、当初は二十三帖であったことが知られる。十七帖は王羲之の草書の代表作として喧伝されるとともに、その多くが独草体で書かれており、古くから草書の典型として尊重され、学書の対象とされてきた。「館本」系と「賀監本」系とがある。「館本」系は、帖尾に「勅」の大字と楷書の跋、徐僧権の押署のあるものをいい、「賀監本」は、唐の賀知章(六五九~七四四)の臨書を南唐後主の李煜が上石したもので、各行の右側に楷書の釈文を付刻している。上野有竹斎が旧蔵していたこの「上野本」は、「館本」系に属し、かつて姜宸英の収蔵を経て、羅振玉がわが国に将来した。帖後にはおびただしい名家の跋が記され、由緒ある来歴を伝えている。出所:書の至宝-日本と中国2006
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