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行書伏波神祠詩巻 2009年3月10日更新
【和:ぎょうしょふくはしんししかん】 |
【中:Xing shu fu shen ci shi juan】 |
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黄庭堅筆
一巻
紙本墨書
縦33.6 全長820.6
北宋時代・建中靖国元年(一一○一)
東京・永青文庫
建中靖国元年、黄庭堅(一〇四五~一一〇五)が荊州(現在の湖北省江陵県)の沙市に滞在していたとき、折しも荊州に大水が出たため、家弟の副直の求めに応じて、中唐の詩人である劉禹錫の経伏波神祠詩一首を揮毫したものである。この詩は、漢の名将として名高い伏波将軍・馬援を祀る神祀を詠じたものであるが、当時、伏波神祠は水難よけの神として民間に信仰されていたらしい。この詩の後には、一行行頭を下げた自跋が二十八行にわたって記されており、この書を書いた時には、背中にできものがあったため、思うように筆が動かないが、自分の元祐時代の書と比べていかがなものであろうか、と記している。
黄庭堅には元祐時代の自らの書を批評した一文があり、当時はまだ用筆の妙を体得していなかったために、字中に筆がなかったと述懐していることを思いあわせると、円熟した書の境地への自負が言外にうかがえる。変化の妙を尽くした、雄偉きわまりない本作は、黄庭堅五十七歳の筆になるもので、晩年を代表する行書作として喧伝されている。出所:書の至宝-日本と中国2006
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