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書状(恩命帖) 2009年3月14日更新

書状(恩命帖)
【和:しょじょうおんめいじょう
【中:Shu zhuang
彫刻・書画|>書状(恩命帖)

藤原佐理
一巻
紙本墨書
縦三二・一 全長八八・八
平安時代・十世紀
東京・宮内庁三の丸尚蔵館
 冒頭の一行に「囚命」とあるところから呼ばれる藤原佐理(九四四~九九八)自筆の書状である。その内容は、命じられた矢が何かの手違いで調達されておらず、問い合わせに対して弁明し善後策を提示する内容となっている。この矢の調達を、天元五年(九八二)正月十七日の射礼の射遺との関連を指摘する説が従来行なわれてきたが、必ずしもそれに結びつけられないとする見方もあり、今後の考究に俟つべき点も多い。巻頭の佐理の二字を合わせた草名は、花押に発達する以前のもので、また、書状の袖の五行分の返し書きは、その最古例の一つと目され、貴重である。巻子の外題は後光厳天皇(一二三八-七四)、桐箱の箱書は近衛家煕(一八六七―一七三六)の筆になるとされる。後光厳天皇の祖父である伏見天皇の宮廷に伝来したと考えられる「恩命帖」は、筆勢が弱いとして伏見天皇の臨摸とする説もある。しかし、四行目の行頭で「奉」字の上に重ね書きされる「御」字への理解や書状の全体感などから、佐理自筆と考えておきたい。  出所:書の至宝-日本と中国2006
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