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摺下絵和歌巻 2009年3月21日更新

摺下絵和歌巻
【和:すりしたえわかかん
【中:Zhe xia hui he ge juan
彫刻・書画|>摺下絵和歌巻

本阿弥光悦
一巻
彩箋墨書
縦三四・一 全長一四〇五・六
安土桃山ー江戸時代・十七世紀
東京国立博物館
 本阿弥光悦(一五五八-一六三七)は富裕な町衆で、刀剣の鑑定や研ぎを家職とする本阿弥家の生まれ。室町時代の書は、伝統重視で多くが画一的であるが、安土桃山時代になってさまざまな個性的な書が生まれ、意欲的な創作活動が展開されていった。光悦は、近衛信尹(一五六五-一六ー四)、松花堂昭乗(一五八四-一六三九)とともに「寛永の三筆」の一人に数えられ、当代屈指の能書として尊重される。彼の書は、日本的な和様の書を基盤としながらも、中国の宋時代の張即之(一一八六-一二六三)や大師流などの影響を受けた個性的な書で、斬新で奔放自在な書は、伝統を大切にしていた書の世界に、新たな息吹をもたらして、多くの人に迎えられた。
 この「摺下絵和歌巻」は、竹(太・細)・梅・芍薬・蝶・蔦・藤など多くの種類の版本を金泥・銀泥で摺り出した料紙に、『古今和歌集』巻十三「恋歌」の六百十七から六百五十五までの和歌を書いたものである。大胆な意匠になる版木にたっぷりと塗られた金泥や銀泥のあとが瑞々しく残された美しい料紙に、太い筆線や細い筆線を駆使した流麗な筆致で散らし書きされたものである。この作品は、美しい料紙に光悦が自らの美意識をもとに、平安朝文学を、躍動的な筆致に託して表現したもので、彼の慶長期(一五九六-一六一五)の特徴を示している。出所:書の至宝-日本と中国2006
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