青磁劃花花喰鳥文枕　2009年5月20日更新

北宋時代(11～12世紀）
耀州崇
高10.6cm 幅23.4×19.3cm
扁円形のの枕側面の五箇所に太い縦の刻線を入れて五つに区切り、枕面を五花形につくっている。側面にはなれそれ大ぶりの花をつけた牡丹文が片切り彫りの技法で彫られ、櫛目文が添えられている。枕面はさらに五花形に区切られ、内区には花喰鳥、外区には唐草文が片切り彫りでびっしりとあら わされ、一部に線彫りも併用されている。底裏を除いてオリーブグリーンの青磁釉がかけられている。素地は灰色できめ細かく、露胎となった底裏は褐色に焦げている。背面中央上方に空気孔が開けられている。 冴えた刀法が生み出す小気味良い律動感や、整理のすすんだ構図の中で釉薬の濃淡の諧調がおりなす美しさは、耀州窯青磁の片切り彫りの頂点を示すものといえる。耀州窯青磁の代表作の一つであり、また陶枕としても他に類を見ない傑作である。出所：中国陶磁器展1992静嘉堂文庫美術館
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