粉彩百鹿図双耳壺　2009年5月25日更新

清時代
景徳鎮窯 乾隆（1736～95）銘
高45.0cm 銅径36.0cm
胴の下部が張った重厚な器形の大形の飾り壺である。青釉を施された雲形の耳が両側につけられている。
百鹿図はいうまでもなく「百禄」に通じる古祥図案であり、この壺では遠山や樹木、岩などを含め写生風の表現がとられている。鹿の体毛や白斑の描写などに細かな技巧がつくされ密度の濃い描写がなされているほか、佇む姿、走る姿、うず くまる姿、水を飲む姿など自然の鹿の姿が表情豊かに描かれている。乾隆官窯の完成された技巧で、伝統的な吉祥図案に豊かな情感が盛り込まれているのである。は裏中央に青花で「大清乾隆年製」の篆書三行銘が記されている。 出所：中国陶磁器展1992静嘉堂文庫美術館
関連用語：