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立正安国論 2009年3月21日更新
【和:りつしょうあんこくろん】 |
【中:Li zheng an guo lun】 |
彫刻・書画|>立正安国論 |
本阿弥光悦筆
一巻
紙本墨書
縦二九・一 全長三五・四
江戸時代・元和五年(一六ー九)
京都・妙蓮寺
『立正安国論』は文応元年(一二六〇)、日蓮(一二二二~八二)が鎌倉において撰述した日蓮諸宗の基本教典の一つ。本作品は、奥書より元利五年(一六ー九)七月五日に本阿弥光悦(一五五八-一六三七)が妙蓮寺の日源上人の依頼に応じて書写したもの。「始聞仏乗義」と同年の書写であり、光悦が徳川家康(一五四二-一六ー六)より洛北鷹峯の地を拝領して移住した後の六十二歳の手である。横紙五紙を継ぎ巻子に装丁される。
光悦が生まれた本阿弥家は室町時代から刀剣を家職とし、刀の鑑定や研ぎなどに従事した。また、洛中の富俗な町衆でもあり熱心な法華信徒であった。江戸時代初期の能書としても著名で、近衛信尹(一五六五-一六一四)、松花堂昭乗(一五八四-一六三九)とともに「寛永の三筆」として知られる。とくに本作品では中国南宋時代の書家、張即之(一一八六-一二六六)の書風からの強い影響が確認でき、楷書から行書、草書へと展開していくその筆致は、光悦の書の魅力を遺憾なくあらわしている。また、書写年代と成立の背景が確認できるため、光悦の書の基準作でもある。出所:書の至宝-日本と中国2006
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