石場文子個展「不在(ない)と存在(ある)」3331 Arts Chiyoda

石場文子個展「不在(ない)と存在(ある)」3331 Arts Chiyoda

名称:石場文子個展「不在(ない)と存在(ある)」3331 Arts Chiyoda
会期:2021年10月1日(金)~12月12日(日)
開館時間:午前9時~午後5時(11月からは午前9時30分開館)
休館日:月曜日(11月29日、12月6日は開館)
住所:〒101-0021 東京都千代田区外神田6丁目11-14
TEL:03-6803-2441
URL:3331 Arts Chiyoda

3331 ART FAIR レコメンドアーティスト特別企画として、石場文子による個展「不在(ない)と存在(ある)」を開催いたします。石場文子は、日常の風景の中にあるありふれた日用品にささやかな手作業を加えて撮影することで、見る者の視覚にだまし絵的な印象を与える作品を作り出します。「真を写す」と訳された「写真」というメディアを通じて、敢えて現実の世界に少しばかりの操作を加え、真偽が定まらない風景を描く石場の作品は、そこに存在(ある)するものと、不在(ない)ものの関係性をも浮かび上がらせていきます。

本展では、これまで石場が制作していた被写体に輪郭線を描く手法から一歩進み、主に印刷技術の中で「白」を「無」として捉える現象に着目し、そこに在るはずなのに無い。無いのに在る。というパラドックスから生じる哲学的な命題に、新たな手法で取り組んでいきます。デジタル技術が発展し、ボタンを押すだけで思い通りに加工された画像が得られる今の時代に、敢えてアナログな手法で果敢に二次元(平面)と三次元(立体/遠近法)の世界に挑戦する石場の作品は、見る者の認識を心地よく揺さぶる経験となることでしょう。

アーティストステートメント
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道端に落ちている何かを見てドキッとした経験はないでしょうか。そして、それが手袋だとわかった瞬間、私は安堵します。落ちている何かも手袋も存在は変わらない同じものなのに、私の認識の違い一つで世界の見え方は大きく異なります。
誰かがこうだと決め付けたことに対し、私はもう一つの道を提示します。違う見方を提示したい、世界を広げたい。作品を通して鑑賞者それぞれの見方やちょっとした認識のズレを問います。

「目に見えるものは、いつも目に見える別のものを隠している。しかし目に見えるものは何も隠していない。」(ある画家の言葉の一部を抜粋)
今回はこの言葉をヒントに、目に見えるものと見えないけれど確かに在る、もしくは在ったものを改めて見つめ直します。

ー石場文子

石場文子
≪2と3のあいだ(わたしと彼女)−台所−≫
2019年、インクジェット出力、728×1030mm

1991 兵庫県生まれ
2014 京都嵯峨芸術大学造形学科版画分野卒業
2016 愛知県立芸術大学大学院美術研究科修了
2021 愛知県在住

個展
2020 「zip_記号と静物」Gallery PARC(京都)
2019 「次元のあいだ」児玉画廊(東京)
2018 「たかが日々」山下ビル(愛知)
2017 「2.5」KUNST ARZT(京都)
2015 「しかく-Square/Sight/Blind spot-」KUNST ARZT(京都)
2013  「house」KUNST ARZT(京都)

グループ展
2021  「コンテンポラリーアートへの扉」三越日本橋店(東京)
2019  さっぽろアートステージ 2019 ART STREET 美術展「まなざしのスキップ」札幌文化芸術交流センターSCARTS(北海道)
    ignore your perspective 52「思考のリアル/Speculation ⇄ Real」児玉画廊(東京)
    「LUMIX MEETS BEYOND2020 BY JAPANESE PHOTOGRAPHERS #7」 IMA Gallery (東京)/ Gashouders(アムステルダム)/ (パリ)
   「あいちトリエンナーレ 情の時代」愛知県美術館
    「IMA×Edition “STYLED IN PHOTOGRAPHY” vol.1 「写真を着る、言葉を纏う~フォトグラファーと言葉によるTシャツコラボレーション~」 IMA gallery(東京)
   「VOCA2019―新しい平面の作家たち」上野の森美術館(東京)
2018 「Pop-up Dimension 次元が壊れて漂う物体」児玉画廊(東京)
   「メソッドの考察」愛知県立芸術大学学食2次元(愛知)
   「不透明なメディウムが透明になる時」電気文化会館(愛知)
   「立てる」masayoshi suzuki gallery(愛知)
   「写真的曖昧」金沢アートグミ(石川)

受賞歴
2019 「VOCA2019―新しい平面の作家たち」 奨励賞

石場文子個展「不在(ない)と存在(ある)」3331 Arts Chiyoda
≪2と3のあいだ(わたしと彼女)−台所−≫
2019年、インクジェット出力、728×1030mm

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推薦者の言葉
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石場文子は、日用品の輪郭を黒色の水性ペンで縁取り、写真に撮る。そのささやかな操作によって、縁取られた被写体は平板化したように見え、画面内の遠近感を支える手がかりが失われ、私たちの視覚が捉える空間は次元が混在した不安定なものとなる。画像編集技術がイメージの真正性を揺さぶる現代において、コンストラクテッド・フォトとも異なるシンプルかつアナログな手法で行われるその視覚操作は、絵画から版画を経由して写真へと、石場が用いるメディアが変遷するなかで確立されてきた。一連の作品は、視覚芸術メディアにまつわるオリジナルと複製の概念、そして二次元と三次元の間に生じるリアリティの齟齬を浮かび上がらせ、それらの境界の曖昧さや私たちの知覚の不確かさを表出する。近作では被写体がオブジェ単体から室内風景へと広がり、画面に不在の人物像やそれらの関係性を想像させる作品へと発展している。

ー飯田志保子(キュレーター)

Photo: ToLoLo studio
Photo: ToLoLo studio

ー飯田志保子(キュレータ1998年の開館準備期から11年間東京オペラシティアートギャラリーに勤務。2009年から2011年までブリスベンのクイーンズランド州立美術館/現代美術館内の研究機関ACAPAに客員キュレーターとして在籍後、韓国国立現代美術館2011年度インターナショナル・フェローシップ・リサーチャーとしてソウルに滞在。2014年から2018年まで東京藝術大学准教授。
アジア地域の現代美術、共同企画、美術館やビエンナーレをはじめとする芸術文化制度と社会の関係に関心を持ち、ソウル、ニューデリー、ジャカルタ、豪州複数都市で共同企画を実践。第15回アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ2012、あいちトリエンナーレ2013、札幌国際芸術祭2014のキュレーターを歴任の後、あいちトリエンナーレ2019ならびに国際芸術祭あいち2022のチーフ・キュレーター(学芸統括)を務める。

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