「松本 陽子展」日本橋高島屋S.C.(本館)

「植物についてのー考察」2021、油彩・キャンバス、130.5×162.2cm、撮影:山本糾

名称:「松本 陽子展」日本橋高島屋S.C.(本館)
会期:2021年11月10日(水)→29日(月)
場所:本館6階 美術画廊X
住所:〒103-6190東京都中央区日本橋 2-5-1
TEL:03-3246-4310本館6階 美術画廊(直通電話)
URL:日本橋高島屋S.C.(本館)

松本陽子氏は現代日本を代表する画家として第一線で活躍を続けている作家です。本格的に絵画に取り組み始めた1960年末にニューヨークへと渡り、抽象表現主義をはじめとしたアメリカの絵画に強い影響を受けました。そこで当時としてはまだ珍しかったアクリル絵画との出会いにより、水彩の軽やかさと透明感を活かした独自の抽象絵画を確立しました。反芻する水と筆、その偶然の出現を捉え表現される「ピンクの絵画」は松本氏の代表的なシリーズ作品として高い評価を得ています。
2005年からは念願であった緑色の油彩画の制作を開始しました。ピンクが無意識の精神の深奥の色であるのに対し、緑は自然の緑を連想しやすい概念化された色であり、心惹かれながらも困難な色としても認識していた松本氏は、目に見えない自然を通した、広い意味での人間の魂や生命体を描きたいと、「自立した緑の絵画」を模索してきました。その瑞々しく深淵の緑の絵画は、現在では松本氏を代表する新たなシリーズ作品として評価されています。
近年は、日常の風景や具体的なモチーフの緑にイメージを重ねた作品が見られるようになるなど、自らが理想とする緑の絵画の実現に近づきつつあるのかもしれません。
今展では緑の絵画を中心に、白と基調としたピンクの油彩作品など渾身の新作を一堂に展観いたします。色彩がもつ意味や必然性を問いながら独自の絵画表現を確立し、日本の現代絵画に大きな足跡を残し続ける松本陽子氏の抽象絵画をご堪能ください。

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