「「絵画の理由」三瓶玲奈・本山ゆかり・楊博」 日本橋三越本店

三瓶玲奈 「線を見る」 2021年 油彩、キャンバス 130.3 x 162 cm

名称:「「絵画の理由」三瓶玲奈・本山ゆかり・楊博」 日本橋三越本店
会期:2022年2月2日(水) ~ 2022年2月14日(月) 最終日は午後5時閉場
会場:日本橋三越本店 本館6階 美術 コンテンポラリーギャラリー
住所:〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-4-1
TEL: 03-3241-3311
URL: 日本橋三越本店

「絵画の理由」と題した本展では、それぞれに絵画だからこそ可能なユニークな試みを展開するアーティストたちの作品を紹介します。
三瓶玲奈は、日常のなかで捉えた光景から、なぜその光景に惹かれたのか印象の元を辿り、繰り返し考察することで、人間の知覚の在り様を絵画を通して表現することを試みてきました。具象と抽象の境界を往還するようにして描かれる作品は、注目を集めています。
本山ゆかりは、「絵画」をつくる/鑑賞する際に起きる様々な事象を解体し、それぞれの要素を見つめ直し、再構築していくように制作を行います。アクリル版を支持体にした作品シリーズ「画用紙」や、キルティングの手法を通じてイメージを浮き立たせる「Ghost in the Cloth」など、極めて洗練されたアイデアをもってこれからの「絵画」の姿を探求しています。
楊博は、ポップカルチャーとその受容に関わる距離感をテーマに作品を発表してきました。文化的なアイコンが彩る様々なシーンと自身の生活風景を混ぜ合わせて生み出される作品は、どこかシュルレアリスティックでありながらも、誰しもの心にある憧憬に迫る温かみとユーモアを持っています。
それぞれに異なる試みを展開する3人の画家の作品から、「絵画」だからこそ感受することのできる様々な感覚を皆さまに楽しんでいただければ幸いです。

三瓶 玲奈 Reina Mikame
1992 愛知県豊田市生まれ
2015 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻 卒業
2017 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程油画 修了
個展
2021 「線を見る」(Yutaka Kikutake Gallery/ 東京)
「熱をさわる」(MONO.LOGUES/ 東京)
2020 「色を見る」(Yutaka Kikutake Gallery/ 東京)
2018「水の重さ、滲む光」(Yutaka Kikutake Gallery/ 東京)
2017 「project N 69 三瓶玲奈」(東京オペラシティアートギャラリー/ 東京)
2016 「投影」(Yutaka Kikutake Gallery/ 東京)
2012 「トーキョーワンダーウォール都庁」(東京都庁/ 東京)
グループ展
2021 「emerging japanese painters」(SHOP Taka Ishii Gallery/ 香港)
   「愛すべきアートのはなし」(銀座 蔦屋書店/ 東京)
2020 「VOCA展2020 現代美術の展望―新しい平面の作家たちー」(上野の森美術館/ 東京)
2019 「Practice_01: 線を引く」(EUKARYOTE/ 東京)
   「アーツ・チャレンジ2019」(愛知芸術文化センター/ 愛知)
2017 「磯谷博史、三瓶玲奈、向山喜章、田幡浩一」(Yutaka Kikutake Gallery/ 東京)
2015 「アートアワードトーキョー丸の内 2015」(丸の内ビルディング/ 東京)
2014 「齋藤永次郎・三瓶玲奈」(深川番所/ 東京)
三瓶の絵画は、 抽象と具象という両極を行き来するようにして描かれている。 作家の身近に存在しているもの、作家が経験したこと、作家の周囲で立ち上がる現象ーそれらが、一見簡潔に見えながらも深く練り上げられた絵筆のストロークと絵の具のバランスによって描き出され、あるときは抽象的な、あるときは具象的な作品へと結実する。絵画が成り立つ条件への深慮を感じさせつつ、独特の作品世界へと惹きこむ三瓶の作品からは、これからの現代絵画の試みをさらに押し広げていくことが期待される。

本山ゆかり  「Ghost in the Cloth(ナイフ)」  2021年  刺繍、布  撮影:澤田華
本山ゆかり 「Ghost in the Cloth(ナイフ)」 2021年 刺繍、布 撮影:澤田華

本山ゆかり Yukari Motoyama
1992 愛知県生まれ
2015 愛知県立芸術大学 油画専攻 卒業
2017 京都市立芸術大学大学院 油画専攻 修了
個展
2021 「コインはふたつあるから鳴る」(文化フォーラム春日井・ギャラリー,愛知)
2019 「その出入り口(穴や崖)」 「その出入り口(穴や崖)」 (Yutaka Kikutake Gallery,東京)
2018 「東京・占い・ジャーニー」(volvo青山,東京)
2015 「SUPER FUNCTON」(YEBISU ART LABO,愛知)
   「〇じそうさく」(YEBISU ART LABO,愛知)
グループ展
2021 「ストレンジャーによろしく」(金沢アートグミ他、金沢市内,石川)
  「エマージング・アーティスト展」(銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM 2020,東京)
  「fの冒険 -7人のアーティストによる鏡面聴力の魅力-」 (あまらぶアートラボA-Lab)
  「task」アートラボあいち 「2020年度第3期コレクション展」(愛知県美術館,愛知)
2019 「フライング・ヴンダーカンマー」(toberu,京都)
  「京芸 transmit program 2019」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA,京都)
  「フィジーク トス」「アキバタマビ21,東京)
2018 「paint( )ings」(Yutaka Kikutake Gallery,東京)
2017 「Here and beyond」(国際芸術センター青森,青森)
   「裏声で歌へ」(小山市立車屋美術館,栃木)
2016 「はならぁとこあ『人の集い』」(高取土佐町並み ,道の駅 城跡 ,奈良)
   「絵画検討会2016」(TURNER GALLERY,東京)
   「Art Osaka」(ホテルグランヴィア大阪,大阪)
   「3331 Art fair」(3331アーツ千代田,東京)
   「fabric, light and dirty」(ARTZONE,京都)
2015 「架設」(京都精華大学,京都)
2014 「motion #2」(市民ギャラリー矢田,愛知)
   「must ABC item」(名古屋市市政資料館,愛知)
   「平成センチメンタル」(YEBISU ART LABO,愛知)
2013 「face 顔色」(YEBISU ART LABO,愛知)
2012 「GEISAI#17」(東京都立産業貿易センター台東館,東京)
   「the land scape」(愛知県立芸術大学アトリエ,愛知)
本山は2015年以降、絵画を構成する要素を分解・再構築するようにして制作される「画川紙」シリーズに集中的に取り組んでいる。本シリーズでは、透明のアクリルを支持体に、デジタルモニターで多量に描かれたドローイングから選沢されたモチーフが、白と黒のアクリル絵具によって描かれる。ドローイングを反転させた像をアクリルに描き、描かれたアクリル面を背面にしたまま鑑賞吉へ差し向けられる作品は、いくつかの反転、地(画面)と図(描かれる対象)の同時生起、黒色の線によって記号化されたモチーフといった特徴とともに、絵画という構造を取ったイメージの生成装置として極めて稀な立ち位置を確保している。

楊博  「No title (study for writing capital letters)」  2021年  油彩、キャンバス  53 x 41cm
楊博 「No title (study for writing capital letters)」 2021年 油彩、キャンバス 53 x 41cm

楊博 Yang Bo
1991 中華人民共和国湖北省生まれ
2001 日本宮城県に移る
2019 東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻油画 修了
個展
2021「no tears」(NADiff a/p/a/r/t , 東京)
  「Fly me to the moon sequence2: Three MC’s and One DJ」(Yutaka Kikutake Gallery, 東京)
2018 「Heart of glass」(CAPSULE,東京)
グループ展
2019 「The course of true love never did run smooth」(EUKARYOTE ,東京)
2018 「preview」EUKARYOTE,東京 2017 「GINZA 24H SQUAD」(旧銀座松崎ビル,東京)
   「美大生展」(SEZON ART GALLERY,東京)
2016 「Collapse Eve」(旧豊島区役所庁舎,東京)
   「POOL MUG」(桜台 POOL,東京)
楊博は、これまで一貫してポップカルチャーとその受容に関わる距離感をテーマに作品を制作。実際にはとても遠くに存在する人物や出来事にも関わらず、心理的には極めて親密なものとして迫りくるポップカルチャーの音楽を中心に享受した楊は、ポップスターの肖像やそれらが彩る様々なシーンと自身の生活風景とを混ぜ合わせながら、独特の作品世界を作り上げている。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る