名作展「涼風を語る 龍子の描いた風景画を中心に」大田区立龍子記念館

名作展「涼風を語る 龍子の描いた風景画を中心に」大田区立龍子記念館

名称:名作展「涼風を語る 龍子の描いた風景画を中心に」大田区立龍子記念館
会期:令和4年7月16日(土)~10月10日(月・祝)
開館時間:9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日:月曜日(7月18日(月・祝)、9月19日(月・祝)、10月10日(月・祝)は開館し、7月19日(火)、9月20日(火)に休館)
入館料:大人(16歳以上):200円  小中学生(6歳以上):100円
   ※65歳以上(要証明)、未就学児は無料。
龍子公園のご案内:10:00、11:00、14:00
   ※上記のお時間に開門し、30分の間、自由にご見学いただけます。
住所:〒143-0024東京都大田区中央4-2-1
TEL:03-5777-8600
URL:大田区立龍子記念館

名作展「涼風を語る 龍子の描いた風景画を中心に」大田区立龍子記念館
名作展「涼風を語る 龍子の描いた風景画を中心に」大田区立龍子記念館

 日本画家・川端龍子(かわばた りゅうし)は、暑い夏が好きで自らを「夏の子の龍子」と名乗っていました。ある夏、思いのほか暑くならなかったことに対して、「寒暖計の赤棒が景気よく ぐっと百度を指したなら」と不満をもらすほど龍子は暑い夏を求めていました。そして、1934(昭和9)年には、サイパンやパラオ、ヤップ等の南洋の島々にまで旅立って、島民の暮らしを本展出品の《椰子の篝火(かがりび)》(1935年)に描きました。一方で、同じ年に発表された《炎庭想雪図》で龍子は雪景色を表しています。これは、真夏の庭に雪を降り積もらせることで、夏の子の龍子が、風流に涼をとるイメージを表現した一作と言うことができます。
 また、戦後になると、龍子は風景画に熟達したいという思いをもって、奥の細道巡遊や霊場巡礼の旅に出ては、史跡や名所を作品に描きました。奥の細道巡遊で日光を描いた《裏見の滝》(1955年)や、西国巡礼の際に訪れた《保津川下り》(1959年)からは、楽しげな旅の様子が伝わってきます。
 このように本展は、龍子が暑い夏の盛りを表現した作品から、涼し気な風景を描いた作品まで展示し、画面に表されたそれぞれの「夏」をお楽しみいただける展覧会となっています。

川端龍子《保津川下り》1959年、大田区立龍子記念館蔵
川端龍子《保津川下り》1959年、大田区立龍子記念館蔵
川端龍子《炎庭想雪図》1935年、大田区立龍子記念館蔵
川端龍子《炎庭想雪図》1935年、大田区立龍子記念館蔵
川端龍子《椰子の篝火》1935年、大田区立龍子記念館蔵
川端龍子《椰子の篝火》1935年、大田区立龍子記念館蔵
川端龍子《裏見の滝》1955年、大田区立龍子記念館蔵
川端龍子《裏見の滝》1955年、大田区立龍子記念館蔵

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