「陶芸作家 山田浩之展 混思考~栗原焼き物化計画~」風の沢ミュージアム

「陶芸作家 山田浩之展 混思考~栗原焼き物化計画~」風の沢ミュージアム

名称:「陶芸作家 山田浩之展 混思考~栗原焼き物化計画~」風の沢ミュージアム
会期:2022年4月30日(土)-10月2日(日)
  金・土・日・祝日のみ開館
開館時間:11:00~17:00
観覧料:一般800円(18歳未満無料)
住所:〒987-2302宮城県栗原市一迫片子沢外の沢11
TEL:0228-52-2811
URL:風の沢ミュージアム

混 思 考
初めて栗原の土を踏んだのは宮城内陸地震の起きた2008年でした。その復興の象徴として始まった風の沢を舞台としたくりはら万葉祭が私の栗原の原体験となりました。文化と文化が交差するそして時代とともに様々な事象が起こるそれを全部丸めて一つにする。そんな混沌の縮図を見たような気がしました。
 大災害に何度も見舞われたり、またその逆に地殻変動の賜物でもある金などの鉱物資源に恵まれたり。その度に翻弄され、時代とともに様々な顔を見せてきた栗原、この地には人間の根幹といえる生きるということが溢れんばかりに見えてきます。山岳信仰の修験者が多かったとされる栗駒山は、当然のようにそこにそびえ立ちます。そして地すべりにより初めて地表に顔を見せたシルト状砂岩、その上にあった凝灰岩は300Mのサーフィンをしました。
 平泉時代の金、そして近代の鉛、亜鉛、そこで働く人、西から金を求めてやってきた人、アジアからの労働者も多くいました。栗駒の名前からの由来なのか馬の市も盛んにおこなわれました。山で、麓の町で今も途切れることなく続く事象には「混沌」という言葉が浮かんできます。
 人種のるつぼという言葉がよく使われますが、壺を一つの文化圏と考えるとその中に存在したものはやがて融合し一つの文化となるということだと思います。
 時代を超え古今東西の人、そして文化が混ざることでその中身は個性という形で現れてくるのでしょう。混ざり合うことで均衡がとれる状態「混沌」こそが健全な状態なのかもしれません。

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