――鉄道150周年記念――薗部 澄が写した「汽車の窓から-東海道-」日本カメラ博物館

鴨宮付近/1952年7月1日 鴨宮を出ると行く手にはいよいよ箱根連山が迫る。車窓海側に並行する非電化の線路は酒匂川河川敷へと続く国鉄砂利採り線。

名称:――鉄道150周年記念――薗部 澄が写した「汽車の窓から-東海道-」日本カメラ博物館
会期:2022年10月4日(火)~10月30日(日)
開館時間:10:00~17:00
休館日:毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)
入館料:無料
展示点数:65点(全てモノクロ)
図録販売:今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。
住所:〒102-0082東京都千代田区一番町25 JCII一番町ビルB1F
TEL:03-3263-7110
URL:日本カメラ博物館

 JCIIフォトサロンでは、来る2022年10月4日(火)から10月30日(日)まで、―鉄道150周年記念―薗部澄が写した「汽車の窓から-東海道-」を開催します。
 薗部澄氏(1921‐96)は、日本中を撮影して多数の味わい深い作品を残した写真家です。若き日の代表的な仕事に岩波写真文庫(1950~58年、全286巻)での撮影があり、今回は、その中より『汽車の窓から~東海道』(第113巻、1954年2月刊)を取り上げます。
 『汽車の窓から~東海道』は、広重の絵にも劣らぬ新しい東海道五十三次を描こうと、編集者とカメラマンが東海道本線に乗車して十数回往復取材して制作されました。今回ご覧いただくのは、薗部氏が1952年1月から1953年11月にかけて同書のために撮影したネガを、鉄道誌名物編集長の名取紀之氏が鉄道趣味の立場からセレクトした写真です。箱根連山が見える鴨宮付近で国鉄砂利採り線と並行する様子など同書掲載作品はもとより、掲載に至らなかった中からも、浜松駅ホームで立ち売りする「ハモニカ娘」や、鉄道開業80周年記念で全国を巡回した「動く鉄道博物館」、朝鮮戦争の兵站確保のために国連軍が発注した標準軌の蒸気機関車など、鉄道史上重要な写真が選ばれています。
 1872(明治5)年10月14日(旧暦9月12日)に新橋、横浜(現・桜木町)両停車場で鉄道開業式が行われてから150年の節目にあたり、薗部氏の知られざる写真をネガからのニュープリントでご覧いただきます。

薗部 澄(そのべ きよし)
1921年2月14日東京生まれ。1943年、東方社に入社し暗室業務を担当。1947年、サン・ニュース・フォトスに入社し『週刊サン・ニュース』の暗室業務及び撮影を担当。1950年、岩波映画製作所に入社し『岩波写真文庫』で約60冊の撮影を担当。1957年、フリーランスとなる。1968年、1989年日本写真協会賞年度賞受賞。1995年、文化庁芸術選奨文部大臣賞受賞。1996年3月5日逝去。

名取 紀之(なとり のりゆき)
1957年1月4日東京生まれ。1986年より2012年まで㈱ネコ・パブリッシングの月刊『Rail Magazine』編集長を務める。鉄道界の岩波写真文庫を目指して創刊した『RM LIBRARY』編集長、同社編集局長等を歴任。定年退職にともない独立、2017年よりOFFICE NATORIを主宰。また、2019年4月より月刊『鉄道模型趣味』(機芸出版社)の編集長を務めている。著書に『森製作所の機関車たち』、『編集長敬白』ほか多数。自ら著したRM LIBRARY 212巻『紀州鉱山専用軌道』では島秀雄記念優秀著作賞を受賞。写真展に「山手線・1973年夏」(2005年)、「Narrow Gauge World ―時刻表にない鉄道-」(2021年)。

鴨宮付近/1952年7月1日 鴨宮を出ると行く手にはいよいよ箱根連山が迫る。車窓海側に並行する非電化の線路は酒匂川河川敷へと続く国鉄砂利採り線。
鴨宮付近/1952年7月1日 鴨宮を出ると行く手にはいよいよ箱根連山が迫る。車窓海側に並行する非電化の線路は酒匂川河川敷へと続く国鉄砂利採り線。

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