「辻 永 ふたつの顔を持つ画家―油彩と植物画―」茨城県近代美術館

「辻 永 ふたつの顔を持つ画家―油彩と植物画―」茨城県近代美術館

名称:「辻 永 ふたつの顔を持つ画家―油彩と植物画―」茨城県近代美術館
会期:2022年10月25日(火)〜2022年12月11日(日)
会場:茨城県近代美術館
時間:9:30〜17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日:月曜日 
観覧料:一般 730円(610円)
   満70歳以上 360円(300円)
   高大生 490円(370円)
   小中生 240円(180円)
   ※( )内は20名以上の団体料金
   ※土曜日は高校生以下無料
   ※障害者手帳・指定難病特定医療費受給者証等をご持参の方は無料
   ※11月13日(日)茨城県民の日はすべての方が入場無料
   ◎WEB予約推奨
   茨城県近代美術館ホームページより「日時指定 WEB 整理券」(無料)を取得された方が優先入場となります。来館日の1カ月前より予約可能です。詳細は茨城県近代美術館ホームページをご確認ください
住所:〒310-0851茨城県水戸市千波町東久保666-1
TEL:029-243-5111
URL:茨城県近代美術館

《無花果畑》 1912 年 水戸市立博物館蔵
《無花果畑》 1912 年 水戸市立博物館蔵

辻永(つじひさし 1884~1974)は、広島で生まれ、生後ほどなく父の仕事の関係で水戸に移り、以後この地で育ちました。東京美術学校西洋画科で黒田清輝や岡田三郎助に学び、在学中から白馬会展に入選するなど頭角をあらわします。1906(明治39)年の卒業後、1907年から始まった文部省美術展覧会(文展)に第2回展から出品。受賞を重ねて画家としての地位を確立していきました。
辻は、自宅で飼っていた山羊をモティーフにした作品で世に知られるようになり、1920(大正9)年から翌年にかけての滞欧を経て、帰国後は風景画家としての道を歩みます。各地を旅して湿潤な日本の風景を描き続け、帝展、新文展、戦後は日展で活躍しました。1958(昭和33)年に日展が社団法人化されるとその初代理事長に就任、1959年に文化功労者となり、1964年には勲二等瑞宝章を受章しています。
このように大正から昭和の洋画壇で活躍した姿が、辻のいわゆる“オモテの顔”です。一方で辻は、植物学者を目指したこともあったほど少年の頃から草花を愛し、生涯にわたって2万枚以上ともいわれる植物画を描いた“もうひとつの顔”を持っていました。これらの植物画は、発表目的ではなく、純粋な楽しみ、あるいは心の慰めとして描かれたものですが、その一部は『萬花図鑑』(1930 年)、『萬花図鑑続集』(1932年)や『萬花譜』(1955年)として出版されました。
本展では、山羊を描いた初期作品から後年の風景画にいたる、洋画界で活躍した辻のいわゆる“公”の油彩作品と、自身の楽しみとして描いた“個”のための植物画を紹介し、“ふたつの顔”を持つ辻の本質に迫ります。

後援:水戸市/朝日新聞水戸総局/茨城新聞社/NHK水戸放送局/産経新聞社水戸支局/東京新聞水戸支局/日本経済新聞社水戸支局/毎日新聞水戸支局/読売新聞水戸支局

「辻 永 ふたつの顔を持つ画家―油彩と植物画―」茨城県近代美術館
「辻 永 ふたつの顔を持つ画家―油彩と植物画―」茨城県近代美術館
《夾竹桃と山羊》 1913 年 茨城県近代美術館蔵
《夾竹桃と山羊》 1913 年 茨城県近代美術館蔵
《須磨の朝》 1956年 茨城県近代美術館蔵
《須磨の朝》 1956年 茨城県近代美術館蔵
《玻璃器などのある室内》 1935年 水戸市立博物館蔵
《玻璃器などのある室内》 1935年 水戸市立博物館蔵
《てんぢくあふひ》 1907年 水戸市立博物館蔵
《てんぢくあふひ》 1907年 水戸市立博物館蔵
《ぎんばあかしあ》 1931年 水戸市立博物館蔵
《ぎんばあかしあ》 1931年 水戸市立博物館蔵
《とけいそう》 1935 年 水戸市立博物館蔵
《とけいそう》 1935 年 水戸市立博物館蔵
《ブルーヂュの秋》 1920年 茨城県近代美術館蔵
《ブルーヂュの秋》 1920年 茨城県近代美術館蔵

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「FUTATABI 2022-2024 / 105COLLECTION 1」105Ma GALLERY
  2. 特別展「鳥 ~ゲノム解析で解き明かす新しい鳥類の系統~」国立科学博物館
  3. 藤島武二《夢想》 1904年、当館蔵
ページ上部へ戻る