名称:東山詩織 「盾、葉」トークンアートセンター
会期:2022年10月15日(土)~2022年11月13日(日)
開館時間:12:00 〜 19:00
休館日:月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日(11月3日は開館)
入場料:無料
会場:トークンアートセンター
住所:〒131-0032 東京都墨田区東向島3-31-14
URL:トークンアートセンター
Token Art Centerでは、2022年10月15日より東山詩織の個展「盾、葉」を開催します。
東山の絵画は、画面がグリッドやパース状の幾何学形状に分割され、それぞれ個別のセルには色鉛筆や水彩絵の具でモチーフが細やかに反復して描かれて、それらが時にセルを跨ぎ、有機的に連なりながら全体が形作られているのが特徴的でした。一方、今回の出品作は、2020年に開催した個展「simple bed」時の作品と比べると、以前は見られなかった塀や石垣、陣形図、棘や、より強調された罫線など、切断や遮蔽、防御を表すようなモチーフが多くあることに気づきます。これは、近年東山が、人と人との関わりの境界線や人が自らの心身を守る無意識、意識的な行為に関心を持っていることに由来しています。例えば、人が危機や困難に直面したり、受け入れ難い苦痛に晒された場合に、防衛機制というその不安を軽減させるために無意識に作用する心理的なメカニズムがあります。それは自我が壊れるのを防ぐ安全装置のようなものでしょう。そのきっかけとなるのは、例えばその人にとって身近な人間関係かもしれないし、自国で起こる紛争であるかもしれない。そしてそれらによって防衛機制が作用すると表面的には幼児退行や暴力などさまざまな行動が現れると言われていますが、その内奥、精神の動きはどのようなものか。東山が描こうとするのは社会的な出来事とは無関係でいられない精神の深層が、どのように意識的、無意識的に変容していくのかというものであるのかもしれません。
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